今日は滋賀グリーン購入ネットワーク(GPN)が主催する藻谷浩介氏の基調講演『里山資本主義と地域ビジネス』を聴きに米原へ向かった。
講演内容は大変わかりやすく、今、日本に起こっている問題点は、●65歳以上の急激な人口増加、●エネルギーコストの急激な上昇に尽きるとのこと。
15歳~65歳の人口の減少は消費の落ち込みを招き、65歳以上の人口増加は貯蓄性向が高まることで金融の停滞を招く。
円安にともなう原油コストの高騰(円安でなくとも世界全体でみるとエネルギーコストは上昇せざるを得ない)は企業活動の衰退を招く。
われわれは、地域で如何にお金を廻すかを考え、貯め込むことなく廻し、地域にお金を落とす。出来れば外貨(地域外という意味)を獲得し、エネルギーを1%でも自給することに知恵を絞ろう。人口10万人の街でエネルギーコストは500億円必要といわれており、1%自給するだけで500万円の年収の人を100人の雇用を生み出すことができる。地域経済は、如何にお金を廻すか、パスを廻し、守りを固め、ワントップで得点を獲る、お金を貯め込んだり、相手チームにパスすると地域経済は廻らなくなる。そのために、自分のできることを考えよう!!という熱いメッセージだった。
『里山資本主義』というと何か里山で繰り広げられる資本主義のようなイメージを受けていたが、藻谷氏は資本主義を肯定するでも否定するでもなく、グローバリズムからは地方の幸せは生まれない、地方でまだ活かせそうな資本主義を地域ごとに考えてみようという『里山で再構築する資本主義』を唱えておられることに、改めて共感した。