百姓通信

自然と素直に向き合い、全身で風を感じて私は百姓しています。
①土づくり②循環型③無農薬・無化学肥料④永続性を大切に!

光合成

2007-09-10 22:31:37 | 循環
光合成とは、緑色植物が日光のエネルギーを用いて,二酸化炭素(CO2)と水(H2O)から炭水化物(ブドウ糖C6H12O6)を合成し,酸素(O2)を放出することをいう。だから二酸化炭素や水がないと光合成は出来ないわけですが、 光のエネルギーも当然必要で、光が少しずつ強くなってくると,それに応じて光合成はさかんになり,酸素の放出量やつくりだされる炭水化物の量も多くなる。しかし,光の強さがある限界をこえると,それ以上光を強くしても,光合成の量はかわらなくなる。
一般的な太陽光を利用した発電は、酸化チタンを触媒に太陽光に含まれる紫外線を照射し、酸化チタン内部で正孔(h+)と電子(e-)の分離(励起状態)から始まるが、太陽光を最大限利用した様々な技術はまだまだ開発途上のようだ。
例えば、葉の緑はクロロフィルという色素によるもので、この分子は光を上手に取り込む役割を持っており、この役割を解析することで、もし人工的にクロロフィルを作り上手に分子を並べて光が集められるようになれば、新しいエネルギー利用の道が開かれるかもわからない。つまり有機ELとは反対の役割をこのクロロフィルは行う可能性を持つわけで、そういうアプローチを有機化学や物理や生物という様々な側面から研究をされている先生方がおられるようだ。
なかなか光合成も単純ではなさそうだ。

平飼養鶏

2007-09-10 00:07:49 | 循環
NHKの『食料プロジェクト』の一環で、日曜日朝、放送されている“産地直たべもの一直線”の中で、山梨県甲斐市で平飼養鶏に取り組む向山茂徳さん(黒富士農場)が紹介されていました。こんもりと盛り上がったたまごの味は濃厚で甘みがあり、「他にはない!」と都心のレストランでも絶賛。にわとりが鶏舎の中で自由に動き回ることができる「平飼い」という飼い方と飼料、そして消費者との距離にこだわっておられ、番組の中で「農は文化」と話されていました。
その一、発酵床(糞の臭いのしない快適な環境で育つ鳥達・・・鶏ふんで作ったたい肥を床に敷くことで、糞をすぐに分解、床を清潔に保つよう工夫をしておられます。)
その二、オープン(消費者との距離を近くに・・・消費者に農場を公開し飼育方法や生産過程を説明することで、消費者との信頼関係を構築されています。)
その三、発酵飼料(まだ10%にも満たないようですが、自家製飼料を製造・・・餌の材料に、廃棄されるみそや菜種油、豆腐かすなどを様々な角度から検討。コストが安く安全を確かめやすい地元の資源を再利用していきたいと考えておられます。)
そういえば、笹村出さんも著書『発酵利用の自然養鶏』(農文協)で「地元で手に入れることのできる材料を餌にして卵を生産する。それを地元で消費してもらう」という究極の地産地消の思想と技術を話されていました。鶏の餌は発酵技術を利用して自前で作っておられ、おから、みかんジュースの搾りかす、魚のあら、糠など、小田原近辺で安く(または無料で)手に入る、通常は廃棄物として処理されてしまうものを材料にされているのです。
僕達の仲間の『もったい農園(野田さん代表)』も飼料の完全自給自足をおこなっています。飼料がこのように高騰してくると購入飼料による養鶏はますます厳しくなってくるだけではなく、消費者の方々も現在主流で行われているゲージ飼いに疑問を持ち始めてこられています。もっともっと消費者の方々と共に考え、行動し、地産地消の眼に見えてわかりやすい農の推進をしていきたいものです。


遺伝子組み換え

2007-09-09 00:00:53 | 農業
最近の穀物市場の高騰は、ついにチキンラーメンの値上げにまで影響を及ぼした。今後、おそらく早晩に、再び遺伝子組み換え穀物の受け入れやその栽培についても日本で議論されることになるであろう。
こんなに穀物相場が高騰し続けるのなら・・・、他国の遺伝子組み換え技術が進化しているのに日本だけが取り残されて良いものか・・・、EUでも緩和され方向にある・・・等、主体性を持たない日本人によくある議論だが、議論に終始するのではなく、議論の結果、安易な結論に達することだけは避けたいと思う。
遺伝子組み換え作物が商業的に栽培されてから、10年。この技術がわたしたちの健康に長期的にどのような影響を与えるのかについては、科学的にまだわかっていない。アスベストのように(当時から問題なのでは・・・といわれていたにもかかわらず)、数10年経ってから被害が明らかになってもそれは遅すぎる。ヨーロッパで一般的な「疑わしいものは許可しない」という『予防原則』の考え方が日本でも求められるが、百姓視点でいうと『種』の権利を多国籍企業に奪われることは何としても避けたいし、生物多様性の世界と人間のバランスをどう捉えるか真摯に、未来を見据えて考えないと誤った道を歩むことになる。


滋賀レイクスターズ!!

2007-09-07 20:39:22 | 季節
滋賀レイクスターズが、文字通り2008年よりプロに!!
昨日、見事bjリーグ08/09シーズンのエキスパンション2枠に選ばれ、これから本格的な『`08滋賀プロ元年』への道のりが始まります。
地域の活性化の一翼をどのように担うのか、今後の運動の展開が大変楽しみですが、“祭り”のように“おみこし”のようにみんなで楽しくワイワイと担げるような仕組みをどうつくるのかが大きな鍵になってくるのでは・・・と思います。
坂井さん、一日も早く、湖国の星『レイクスター』になれるよう、お互い頑張りましょう!!

田中真弥さん

2007-09-06 22:20:57 | 農業
今日、わざわざ京都からお客様があった。そのお客様の名前は、田中真弥さん。先日の園部での学習会で知り合ったばかりだが、夏野菜と秋野菜のつかの間の仕事の合間ができたということで、急遽、お越しになられた。
肩書きは京滋有機農業研究会会長と仰々しいが、年齢はまだ40代前半と若く、行動力があり、発想も柔軟で、勉強もしっかりしておられ、少しではあったが、大変有意義な時間を過ごすことができた。
完全無農薬にされて10年を迎えられる田中さんは、『・自然のままに・感謝をして』“農を楽しみ、自然の声なき声に耳を澄ませたい”と澄んだ眼でお話になられ、真摯に農に取り組んでおられるその姿勢に共感を憶えた。
有機農業は、その生産性や効率の面で慣行農法に劣るといわれ、市場において、その収量が市場規模に届かず、「無農薬だから虫がついても当たり前」という百姓と「無農薬だから、美味しくなくってもしょうがない」という消費者の間違った認識の上で成り立っているかのように思われている。しかし実は、『・自然のままに・感謝をして』農に勤しむ事で、収量は慣行農法を越え、農薬が不必要になるだけではなく、投入する肥料も少なくって済むようになることで、経費も削減可能で、尚且つ持続性が高まる。なんとも一石三鳥、四鳥の価値にもなる。でも誰しもがこの農業を楽しめるわけではなく・・・この農業に出会える方は、決して手間を惜しまず、日々精進を怠らず、自然と共に生きる覚悟をし、実践する人だけなのか・・・もしれない。
田中さんは有機農業を始める前に、真に有機農業に己の人生を託す気持ちがあるのかどうか、自らを試す意味合いで、北海道の宗谷岬から京都まで50日間かけて歩いた、歩き切ったという。日毎に自らの眼が澄んでくるのがわかり、心が“無”に近づいたという。誰でも歩けるかもしれない、誰もがやれば出来るかもしれない、でも実際に出来た、やり遂げた人は少ない、おそらく有機農業もそういうもので、言うは易く行うは難シ、なのかもしれない。でも、出来れば広くみんなで“楽しい農業”を体感したいし、今後の農のあるべき姿のひとつだと私は信じている。
お互いが、時間をかけて京都の園部まで行くよりは、お互い行き来した方が割りと近く、便利なことに改めて気付き、またいろいろな面で情報の共有化を図っていきたい。
またお逢いできる日を愉しみにしております。

ジャパン・ガーデンショー2007

2007-09-05 21:01:47 | 農業
『ジャパン・ガーデンショー2007』
 東京ビッグサイト西4ホール
  2007年10月3~4日(水・木)
にサン愛ブレンドとして出展します!!
えぇっッ・・・何を出品するのかというと
“大豆ペプチド入り酵素オカラ”と“酵素を使った肥料・飼料化システム”及び“室内ひかり栽培システム”です!!
“大豆ペプチド入り酵素オカラ”は試供品を準備する予定ですので、ご都合のつく方は是非お越しくだされ!!(入場料は無料です!!)
ブースはA12です!!お待ち申し上げております。

恋するトマト!!

2007-09-04 23:21:41 | 農業
今夜は、滋賀県映画センターの丸山さんのお誘いで「恋するトマト」の試写会へ参加した。「恋するトマト」はあの俳優の大地康雄さんが主演俳優を演じるにとどまらず、企画、脚本、製作総指揮と一人四役を果たした、大地さんの情熱がつくった作品としてつとに有名。
茨城の農家に育った正男(大地さん)が、何故かフィリピンで一度離れた農業を再びおこなう・・・『どんなに貧しくとも、土と水と太陽の恵みがあるから私たちは生きられる』というフィリピンの女性の言葉が大変印象的。
現代農業の大きな課題を捉えきっているかという、なかなかそこまで表現は出来ていないが、“農”を忘れた日本の近代社会と“農”を中心とした家族・親族中心の前近代社会、どちらの社会が本当に豊かなのか、貨幣社会の抱える根底の問題は何なのかを今一度問いかけてくれる作品に仕上がっていた。
ご興味のある方は、11月11日(土)には日野町と彦根シネマクラブ[彦根燦ぱれす] で大地康雄さんの講演もあり『恋するトマト』の映写会が開催されます、是非ごらん下され。

てんしの光やさい!!

2007-09-03 22:16:45 | 農業
今日はツジコーの辻社長と共に、北山のフェアリーエンジェルの江本社長を訪問した。今回すでに新聞発表されているが、フェアリーエンジェルは11億5千万の投資をし8000株栽培可能なレタスの植物工場を福井県に建設される!!すでに販売店舗は関西だけに止まらず関東にも進出されており、その出店は百貨店関連だけでも26店舗を数えている。コスモプラント等植物工場の大型ビジネスモデルの撤退の続く中、あえて打ってでる戦略についてお伺いすると、『・ブランド戦略・衛生管理の徹底・知的財産MG 等が肝心なこと』とおっしゃられ、その想いは、私達と同様に『・日本の食糧自給率の向上・美味しく安全安心の維持・今後更に厳しくなる異常気象への対応!!』という素朴な想いが募っていることがよくわかった。
私達も、更なる精進をして、HEFLを用いた植物工場のビジネスモデルを構築したいと共に想いを深くして、江本社長に感謝した。

パプアニューギニアからメール!

2007-09-02 22:17:59 | 農業
何故か突然パプアニューギニアからメールがあった。
パプアニューギニアがどこにあるのかよくわからなかったが、ラバウルといわれるとなんとあの・・・「ラバウル小唄の、ラバウルか・・!!」ヘェーッ
そんなところから・・・何の用事で???と思っていると、なんとカカオの実を乾燥させるのに“バイオブレンド”が使えないか??という仕事の依頼だったりして、また、その内容に感動しつつ、一度うまくタイミングを併せて、加水分解酵素を用いたカカオ豆の乾燥を実験したい旨をお伝えした。
カカオの大きさは直径が12cm~25cm、直径は15cmほどで、まさにラグビーボールのようなものだそうで、カカオの実は、始めは緑色そして黄色味をおび、最後は赤褐色のざらざらした立派なカカオポッドになるそうです。よく熟したものほど色は濃いようです。
またカカオは枝にだけなるのではなく、樹の幹にまで、びっしりとぶら下がるように実るそうです。カカオ豆は、このカカオポッドの中にあり、豆は白いパルプに覆われており、カカオポッド1個に20~40粒入っています。カカオ豆は白いパルプごと実からはがされ、それから乳酸発酵、酢酸発酵の過程を経て乾燥され、ようやくココアやチョコレートの原料となるカカオ豆となるようです。
発酵は床の上で行なわれたり、発酵槽(リンゴ箱6個分程度)の中で行なわれ、1粒ずつの豆を包んでいるパルプは4~6日間の発酵により溶けるようですが、この間豆の温度は50℃までに上昇するそうです。発酵はパルプを取り除くだけでなく、この間にカカオ豆と果汁を反応させ、発酵のすんだカカオ豆はいくぶん膨れ、色はチョコレート色になるそうです。
次にカカオ豆の乾燥です。発酵させた豆は約1/3が水分ですが、天日乾燥や機械による人工乾燥により、水分を8%以下まで落とすそうです。乾燥が終了するとカカオ豆は茶色に変色し、やっとココアやチョコレートの原料にふさわしい外見となるそうですが、パプアニューギニアでは、現在炭で乾燥させる技術しかなく、環境的に天日乾燥が不可能で、出来るだけ、高温ではない中温の乾燥をおこないたいというのが、先方の要望でした。
私は、チョコやココアは大好きですが、こんな様々な工程を経て出来上がるものとはつゆ知らず、まして、現地の子供達はこのチョコやココアを決して口に出来ない・・・という話をお伺いすると、弊社の技術で問題がクリアできるのなら、是非とも使って頂きたいと思うに至りました。
豊かな時代といわれて久しいですが、日々口にしているものがどういう栽培方法で育てられ、どういう加工がされているのか、私たちは本当にわからなくなりつつあり、また、それを知ろうともしなくなっていることに、私自身改めて反省するのでした。

タンパク質分解酵素

2007-09-01 22:00:42 | 料理
パパイヤやパイナップル、キウイにはタンパク質を分解する酵素が多く含まれています。この酵素達は、たんぱく質をアミノ酸に分解します。
キウイやパイナップルを肉料理に使うのは肉を柔らかくするためで、肉のたんぱく質が分解酵素によって分解されるからです。
このタンパク質分解酵素は、肉を柔らかくするのと同様に、人間の傷ついた細胞や古い角質、しみなどもとりのぞく(分解する)ことができるようです。
食材に含まれる食物酵素は、火を通さない生の食べ物に多く含まれています。
酵素の中でも消化酵素、代謝酵素は潜在酵素(せんざいこうそ)と呼ばれ、体内で自然に作られる体内酵素です。酵素は、味噌、しょう油、漬物、納豆、ヨーグルト等の発酵食品にも多く含まれており、生の食品や発酵食品など、酵素がたっぷり含まれたものを食べると、食物そのものに含まれる酵素が消化の働きを助ける為、体内の消化酵素を節約して健康維持に欠かせない代謝酵素を十分に作ることが出来るといわれています。
発酵は、微生物およびそれらの酵素が有機化合物を分解、人間にとって有益な物質をつくりだす現象で、腐敗は人間にとって有害なものがつくりだされる現象のことで、ここにも酵素は有効に作用しているのです。