10数年ぶりで「棟方志功記念館」に行ってきました。この記念館は、青森が生んだ世界の板画家・棟方志功の芸業を末永く称え後世へ伝えていくことを目的に昭和50年11月開館しています。
彼の作品はあまりにも有名であり、当然のことですが館内の作品等については”撮影禁止”となっているので、今回は記念館周辺についてスポットを当ててみました。所在地は青森市松原二丁目1-2、NHK青森放送局隣り、向かい側には中央市民センターがあり、とても分かりやすい場所に位置しています。(無料駐車場あり)
それでは早速ご案内いたします。
入るとすぐに、正面に校倉(あぜくら)作りの建物が 目に飛び込んできます。これが母屋である記念館です。
周りを見渡すと、回遊式日本庭園があり池には金魚が悠々と泳いでおり、街中とは思えない静かな佇まいでした。今はまだ緑の木々で覆われていますが、あと1ケ月もすると、園内の木々は赤や黄、緑に彩られ、”紅葉”という絶妙の自然美を私たちに見せてくれることでしょう。
続けて記念館入り口そばに目をやると、”筆塚”がありました。これはは驚きました。数回訪れてはいましたが、今までまったく気がつきませんでした。係員に尋ねたところ、以前からあったとのこと。
この塚は、棟方画伯が作品を生み出すために使用した愛用の筆を悼んで納めた塚とのこと。きっと画伯は自らの筆にまで気配りのできた優しい人だったに違いありません。思わず私も合掌!
庭園だけを見ているうちに、ついつい時間が過ぎてしまいました。それではいよいよ作品を拝見しようと思います。
受付で拝観料500円を支払い、一点一点をじっくりと作品を見てきました。
有名な『二菩薩釈迦十大弟子』のほか、普段は見ることができない有名小説の挿絵や有名店の包装紙デザインなどが展示されていたため、とっても得したような気持ちになりました。それにしても大作はもとより幅広いところで活躍され親しまれた棟方志功画伯の偉大さを実感しました。
やはり本物に触れると感動が違います。年間4回展示物を交替するとのことなので、来年1月以降、展示物の入れ替え後、是非訪れてみることにします。
・・・追記・・・
記念館は平成24年(2012)7月に鎌倉市の棟方板画館と合併し、、板画館所蔵の作品、資料のすべてを当記念館に収蔵しました。このことにより当記念館の収蔵作品は板画のみならず倭画、油絵など幅広い棟方作品をほぼ網羅し、作品数においても国内最大のコレクションをなりました。(引用:棟方志功記念館パンフレットより)