
「人生は重き荷を背負うて歩くが如し」
先人の言葉を思い出していたら「All my trials」という曲に触れた。
「ピーター・ポール&マリー」の楽曲を改めて聴く。
ガットギターとフォークギターが縦糸と横糸のように絡みながら味わいのあるコーラスが流れる。
乾いた箱鳴りのするウッドベースが、ギターの低音部とともに繰り出すグルーヴが重要なポイントだ。
普段ベースを聴いていない方も、実はその音楽のグルーヴを感じるにあたってベースの恩恵を被っている。
「朝の雨」もいい。
「in the early morning rain ♪」と歌ったところで、ぶつけるように弾き始めるギターのリフがカッコ良かった。
外構工事の専門から入った設計士が手がけたという建築、O君の新居は新鮮だった。
スカンとした平屋建てに驚きながら、周囲を見渡すと計算された敷石、床材の間に植栽が取り囲む。
エクステリアとの調和を考えた設計は自然な発想だ。
日本の民家は、古来から森や林、川や農地、庭園といった緑との調和がとれていた。
正方形の屋根に「樋」がないというのも新鮮だ。
雨水の跳ね返り対策を講じてのことだろうが、確かに「樋」はない方が良い。
室内を流れる空気に冷涼感があったのは何故だろう。
大きなガラス戸に囲まれて棒状の縁側が張り巡らされ、自然との一体感を希求した結果か。
リビングに置かれた機織り機が時間の流れを遮っているかのよう。
いや室内のあちこちにキルト作品が下がり、画廊を歩いているようだ。
住居は住む人の生き方を表現する。
長いお付き合いのご夫婦が作った住まいにゆったりした時間が流れていたのはそこに悠久の幸せを見たからか。
さて奥様もマリー役を担ったことがあるというO君と、F君の「P.P.M」
年齢を重ねたライブ音源が聴きたいものだ。
「All my trials Lord」、、私の試練はいつまで続くのやら
Paul McCartney All My Trials in Stereo
MUSIC OF THE SIXTIES The Folk Singers (Peter,Paul & Mary,Judy Collins,Joan Baez & Joni Mitchell)
PETER PAUL & MARY TIP 1965