
「この荒海が、また尊い命を奪ってしまった…」
南禅寺和尚の寛海は嘆きました。
そして、海岸に突き出た岩に
黙々と仏を掘り始めたのです。
今から140年以上前の、山形県酒田での話です。
和尚はこの羅漢様に
海で亡くなったものの供養と海上の安全を刻んだのです。
その羅漢仏の一部が今でも残っています。
日本海沿いの国道七号線。酒井の北にある吹浦海岸。
日本海に突き出た岩場に十六羅漢岩があります。
日本海の波濤に打たれた羅漢様の強い姿が、今でも心に残ります。
この岩場に十六羅漢様が掘られています。(実際は22体とも…)
もし、訪れたら、岩場を巡って、羅漢様を探して下さい。