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📚読書備忘録📚
(自己評価★★★★★)+泣ける物語
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2016-10-10 | 三崎亜紀



三崎亜紀
『鼓笛隊の襲来』★★


三崎さんも写真載せなければよいのに。。


三連休の中日
お友達の知人宅にて真夜中開く。
ソファにもたれかかったままいつの間にか眠りに落ちていた。

睡魔に抗うことは不可能
一定の時間間隔 それは3時間のサイクルだと身体で知る。

短編なのに伝わる世界観
日常が非日常となる。



---



「見ているのに、見えていないものって、案外たくさんあるのかもしれませんね」
「見ているのに、見えていないものって、案外たくさんあるのかもしれないね」



「慣れ」というものの恐ろしさを改めて感じてしまう。



「それぞれの人生に、それぞれの大変さがあるってことか」



「還るべき場所」

「峠の我が家」

「故郷」








「おはよう、ございます」
「ボタン・・・・・・、あるんだね」
「ボタンのある女は、初めてですか?」
「押したら、どうなるんだい?」
「自分で確かめてみて」







「街が清潔で、過ごしやすくなるってことは、今までの負の要素が消えてなくなるってわけじゃない。見えない部分に押し込められてるだけなんですよ」



この二人は今、同じ風景を見ている。だが、見えているものはまったく違うのだろう。



「終の棲家」



この世界が、「一つの世界である」という秩序のもとに動いているのは、稀有なことなのではないかと。

「その窓」

「異なる世界」

「向こうの世界」



「こんなに近くに、住んでいるのに・・・・・・」



誰もが同じように見ていると思い込んでいるものも、実は、見る者によってはまったく違う見え方をしているのかもしれない。

「気付かなければ、良かったのにね」



あなたのいる場所からも、同じ星空が見えていますか?









































スッポンを一匹食す。最初に生き血を一杯「乾杯」








時は、何人の上にも等しく訪れる稀有なるものの一つだ。積み重なっていく日々によって人は忘却し、記憶は薄らぐ。場合によっては、それが救いとなることもある。

だが、私の喪失感は消えてしまったわけではない。

対象のないままに芽生えた喪失感は、決して消えることはない。それは形を保ったままに「風化」していくのだと知った。角を失い、崩れ落ちつつも、廃墟のように残り続けるのだ。


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2016-08-11 | 三崎亜紀



三崎亜紀
『失われた町』★★


こちら挫折本。。
何度も再読を繰り返ししかし結末に至らず。

2009年11月15日 第1刷
ってことは7年もかかってる(苦笑)

なぜ今か?
山積みの本の中に惹かれる本がなかったから。


言葉の美しさを実感させられた。


澪引きの海

鈍の月映え



---



五月の空は、透明さを内に秘めて目に痛い程青く、くっきりとした輪郭の雲がゆっくりと流れていく。



「私は今、ここにいる・・・・・・」



「疲れてるだろ?」
「そんなに疲れた顔していますか、私?」
思わず頬に手をあてる。
「ああ。しかも性質の悪い事に、疲れている人間の方が立派だって思い込む病気にかかってる」



薄雲が冬の高空にたなびく。冬とはいえ、さえぎるものなき陽光は、周囲のビルの窓に反射し、強く注いだ。



「どうぞ、よき澪引きを得られますよう」



「あなたが、私の心を動かせる人になったら、その時は考えてもいいわ」








僕は失われる そして町の人々も だけど人々の想いまでが失われるわけではない 明日への望みを繋げていくために 残りの日々を僕たちは精一杯生き続ける








「まあ、骨は折れたほうがかえって丈夫になるって言うからな。若いうちにいっぱい失恋でも挫折でも骨折でもしておくがいいさ」



「人と人が分かり合えるわけがないだろう」



「確かなことなんか何もないんだ、人と人の間には。たとえ好きになった者同士でもな。いや、分かり合いたい相手ほど、より多くを求めてしまい、結果、分かり合えない部分はより一層増えてゆくもんだ」
「じゃあ、どうすりゃいいんですか?」
「信じ合える部分、求め合える部分を見つけることだよ。それが一つでもあるならば、何があっても心が離れることはない」



水は時に温かく、柔らかに人を包み込むが、また時には津波のように人を襲い、激しく圧することもできるのだ。



「いちいち何のためにとか思いながら自分のやることを決めるの?自分がそれをやりたいかどうかが大事なんじゃないの?」



「誰かのために生きるのなんて、まっぴら」



春まだ浅い朝の町は、清浄な大気に満たされていた。








――ボクハコンヤウシナワレル――


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2012-03-28 | 三崎亜紀



三崎亜記
『海に沈んだ町』★★★★


うーん 何て言うのだろう リアル過ぎて読んでいてドキ2する。
『団地船』なんて 2度読みしてしまったぐらい。
独特の世界観にいつも感心してしまう。
現実ではないと分かっていても。

白石さんの写真がまた連動していて背筋がザワッとした。


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