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📚読書備忘録📚
(自己評価★★★★★)+泣ける物語
たまに山ブログ
         

K

2021-10-09 | 京極夏彦

 

 

 
 
京極夏彦
『狂骨の夢㊦』★★★
 
 
さあラストです!
京極堂よ冴える推理を聞かせておくれ!


 
 
 
--------(抜粋)


「実に、見事な左道であった」
謎の寺院、聖宝院文殊寺に乗り込んだ京極堂。白丘、降旗、そして朱美……、照魔鏡をかかげるがごとく記憶の深淵が明らかにされたとき、歴史の底に凝っていた妄執が、数百年の時空を超えて昭和の御代に甦る。いくつもの惨劇を引き起こした邪念は果たして祓い落とせるのか。
 
 
 
 
--------
 
 
前半部分は勢いにのっていたけれど、途中失速
まさかの双子!!??
なんてね~

突拍子のない推理は島田荘司に任せておくとして と(笑)
 
ラストの一言を聞けてまぁ場違いとも言えるけどよかったです。
眠気が吹っ飛びました。
 
 





次作は『鉄鼠の檻』 
鼠ですか?
春樹
昨日会社の管理会社さんに(交換読書している間柄)「ノーベル賞残念でしたねぇ」と声をかけられ、あぁ春樹ねぇと。
正直賞なんてどうでもよいのよね。
そう伝えたら意外な顔をされたけど、
ハルキストと言われるとイラッとしてしまう。
 
ただ好きな作家さんってだけ。
それ以上でも以下でもない。

 
 
 
 
見よこのレンガよ! 
また素敵な装丁ですが厚いわ~ アツイなぁ
1400Pらしい。
分かってますこのアツアツは京極堂達の小粋な会話が主です。
冬休み読書?

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K

2021-10-06 | 京極夏彦

 

 

京極夏彦
『狂骨の夢㊥』★★★
 
 
リフレッシュ休暇中持参
精神安定剤な役割(病んではいませんが)
本がないと落ち着かない(笑)
 
先に裏面のあらすじを読んでしまったがため、
老作家が殺されることを知ってしまった・・ネタバレ!

 


----------(抜粋)
 
 
「あなたの夢こそ鍵になるでしょうね」
京極堂は刑事・木場とともに店の敷居を跨いだ降旗にそう言った。逗子湾に浮かぶ金色の髑髏、葉山の山中で起きた男女集団自決に絡まり縺れるようにして殺された老作家・宇多川
やはり犯人は朱美か?目撃された「復員服の男」とは何者なのか?謎は謎を呼ぶ。
 
 
--------
 
中盤まで京極堂は登場せず・・引っ張るなぁ

下巻に期待です!
 
 
 
 
 
 
 
 
---
 
 
「社会は海のようなものですよ亮さん」
「海?」
「私達は―—そう、この洋杯の中の水だ。海は水で構成されています。つまり海は水そのものですよ。しかし、じゃあ水は海なのかと云うと、そうじゃない。この洋杯で海の水を掬っても、海は減らない。何故なら、掬った途端に洋杯の中の海はただの水になってしまうからです。同じようにこの洋杯で真水を汲んで海に流し込んだところで、海の塩辛いのが薄まる訳じゃないでしょう。個人と社会の関係も同じようなものですよ」
「君は達観しているなあ」
白丘は感心したように、呆れたようにそう云って、降籏から顔を背けた。
「達観ではなく諦観です。諦めているだけですよ。人間に期待していないのです」
「それも―—寂しいか」
はい、降籏は素直に云った。
 
 
---
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 




 
おもしろそうな本を発見!!
だって「世界一不気味な遭難事故」ですよ。こわ。
まだ下巻途中ですが・・ついつい毎度の平行読書 一気読みですな。

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K

2021-10-03 | 京極夏彦

京極夏彦
『狂骨の夢㊤』★★★


久々の読書備忘録
(山ブログの方が人気ですが・・(^▽^;))
前作の『魍魎の匣』の熱が残っている内にと、
引き続き京極堂シリーズです。
分冊文庫版 持ち歩くにはちょうどよき。




--------(抜粋)


「妾(わたし)は人を殺したことがあるんでございますよ」
湘南の保養地、逗子で遊民・伊佐間は朱美と名のる女と出会う。彼女は幻想小説界の大御所・宇多川崇の妻。しかも奇怪なことにこれまでに何回も夫を手にかけたという。あまりに妖しい告白を聞かされた元精神科医の降旗と牧師・白丘は激しく惑乱して……。


--------

主要人物達がいつ登場するかが楽しみで、誰か一人でもよいから早く早く!
キャラが濃い~人達の登場を待ち焦がれる。

今度は「骨」がキーワード(言わずともですな)



骨・・なつかしきボーンズを思い出したわ。
ブレナンとブース 途中までは夢中で見てたなぁ
あの付かず離れずの危うい感じ
結婚したあたりからおもしろくなくなった記憶


助手が色々変わったけど、殺された人もいたなぁ













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K

2021-09-01 | 京極夏彦

 

京極夏彦
『魍魎の匣』★★★★


レンガ本 夏休み読書(後半戦)
 
京極夏彦はこれが二冊目
前回の『姑獲鳥の夏』から二年・・
 
OGPイメージ

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京極夏彦『姑獲鳥の夏』★★★夏読書が秋読書に・・https://blog.goo.ne.jp/bookook/e/6f3c17a641859...

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大極宮HP
http://www.osawa-office.co.jp/write/kyogoku_list.html




 

 

 

 

 

 



遠い昔にシアタールームで深夜上映していたのをみた。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
---
 


榎木津には善く解らないものが見える。
何故見えるのかは知らない。
それが何なのかも興味がない。
見えるものを見えるままに話したら、気味悪がられることが多い。
ある人に云わせるとそれは霊だと云う。
またある人に云わせると人の心だと云う。
それは他人の記憶だ、と云う者もいる。
榎木津にしてみればどれもそう差がない。
人の顔だったり、風景情景だったり、形が善く判らなかったり、写真の二重写しみたいに淡朦朧と見える場合も、恰も榎木津自身が体験したように明瞭に見える場合もある。
船酔いしたように気分が悪くなる。
 


---
 
 
 
 
 
 
 
 
『絵図百鬼夜行』
 


『和漢三才図絵』
 
 
 
---
 
 
 
京極堂は『百鬼夜行』を座卓の上に置いて、私達に示した。
『魍魎』が出ていた。
藪の中から毛むくじゃらの小鬼のようなものが半身を乗りだしている。
黒黒とした蓬髪の間から、角とも耳とも解らぬ突起物が二本、突き出している。
愛嬌のある丸い眼に悪意はない。牙を剥き出しにした口元は笑っているようにも見える。
怖くはない。
ただ、おぞましい。
何故なら。
そのけだものは、掘り起こしたらしい棺から亡者を引き摺り出して、
啖らっているのだ。
魍魎は、無表情に死骸を啖らっているのだ。
 


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---
 


「何だ。何なんだいったい。今回の事件はまるで魍魎だ。気持ちの悪い符号と齟齬の繰り返しだ。これは偶然、いや蓋然か。必然ではあり得ない。しかしこの調子だと奴が凡てに関係しているなんてことにもなり兼ねない。いや待て、そう考えると――」
どうしたと云うのだろう。私は狼狽する京極堂など見たことがない。
 
 
 
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---
 


彼女はそれなりに極限状態なのである。ただ、私に解らないだけだ。
この時、私は痛感した。人と人とは本当の意味でのコミュニケーションなど取り得ないのだ。
言葉など通じない。況してや気持ちなど通ずる訳がない。
私の現実と、彼女の現実には大きな隔たりがあるのだ。現実は人の数だけある。百人の人間には百種の、千人の人間には千種類の現実があり、それはそれぞれ全部違うのだ。それも少しずつ違うのではない。全く違うのだ。それを無理矢理同じものであると思い込むことを前提としなければ、コミュニケーションなぞ成り立たぬ。無理矢理にでも思い込めれば不都合はないが、少しでも疑いを持ってしまったら、そんなものはすぐに破綻するのだ。
自分以外を否定すれば孤立する。そして、自分を否定してしまったら―—それは、誰より私が善く知っている。だから、
 


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K

2019-10-12 | 京極夏彦


京極夏彦
『姑獲鳥の夏』★★★

夏読書が秋読書に・・

https://blog.goo.ne.jp/bookook/e/6f3c17a641859a0ff6182552a99a55f0

ちょうど二ヶ月
読み応えたっぷりのデビュウ作





外は暴風が吹き荒れている。
台風19号
忘れられない日となるか!?
あと数時間で上陸らしい。

窓ガラスに養生テープを貼り、お風呂にお水を溜める。

って地震が…自然災害が重なる…



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「うぶめ?」
「よしなき物をにおそれたりとて、人人大わらいしてかえりけるとぞ、ですよ」
「諸国百物語ですね。慥か巻きの五――靏の林うぐめの化け物――でしたか」
「流石に能く御存じですね。不本意乍ら私はそれに出て来る間抜けな侍の役どころです」
「斬りつけてみればただの五位鷺だ、と仰るのですか。しかし、もしかしたら本物の化け物かもしれませんわ」
「どちらでも同じことです」
京極堂は眼光鋭く涼子を見ると、笑った。
出典を知らぬ私には、全く珍粉漢な応酬であった。
黒衣の男と、モノクロオムの女。この世界から色彩は消えていた。
そして私は何となく悟った。この男にだけはここに連れて来てはいけなかったのだ。
京極堂と涼子は――引き合わせてはならない種類の人間同士なのではないだろうか。
涼子と榎木津は人形だ。謂わば、この世ならず彼岸の住人として同類である。しかし京極堂は違う。こいつは人形ではない。人形使いだ。








闇は光のないところばかりにあるとは限らないのだ。闇は至る所にあるじゃないか。その証拠に今私は自分がどんな姿をしているのか判らない。生暖い雨が全身を包み、どこまでが雨、どこからが自分か境が能く解らない。



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さてお次はこちらですが・・この厚さ(´∀`;)
冬休み読書かしら。



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