弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

「特別保存」に 指定をしても 誰にも見せなきゃ 持ち腐れ

2022年11月26日 11時29分48秒 | 裁判
全国の重大事件記録廃棄、最高裁が経緯調査へ 大分では永久保存6件も判明、有識者委会合で報告(神戸新聞)
https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/kobe/nation/kobe-20221125029
特別保存に指定されたのも、廃棄されたのも、私が大分地裁を離れた後の事だから、事情聴取されることはなさそうだ。
今回の一連の問題は、オウム真理教の宗教法人格剥奪の民事行政事件の記録を閲覧しようとした学生が閲覧を拒まれた件から大きくなったようだ。
本来の問題は、特別保存記録を今後どのように活用すべきかという点だと思う。
正直なところ、神戸家裁の重大少年事件の記録については、元々閲覧が想定されていないものだったので、何のための保存なのかという疑問もあった。
記録全部が廃棄されたことで、残された唯一の記録は、少年審判を担当した井垣康弘元裁判官が懲戒処分等を受けてまで雑誌に公表した一部分だけという皮肉な結果になってしまった。