異教の地「日本」 ~二つの愛する”J”のために!

言論宗教の自由が保障され、ひとりひとりの人権が尊ばれ、共に生きることを喜ぶ、愛すべき日本の地であることを願う。

【書籍紹介】 「ショック・ドクトリン」とは…=「惨事便乗型」政策変更、安倍首相が・・・

2015-02-01 22:51:43 | 紹介

 

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<「ショック・ドクトリン」について>

後藤さんまで殺害されてしまった今回のテロ事件は、日本社会に大きな衝撃を与えています。
その中で、僕も含めてですが「ショック・ドクトリン」という用語をいろいろな方が使っています。
「ショック・ドクトリン」というのは、クーデター・戦争・災害・テロなどの大惨事が発生して(時には発生させ)、いわば国民が茫然自失の状態にあるのに便乗し、一部の権力者たちが自分たちの信奉するイデオロギーに基づく反国民的なシステムを一挙に導入し、その国のシステムを根底から作り変えてしまうことを言います。
アベ首相が、今回の「イスラム国」テロリストによる日本人殺害で国民が大きなショックを受けているのに便乗して、米軍と共に自衛隊を中東にも派兵するような集団的自衛権行使の具体化を急ごうとしているのも、まさにこの「ショック・ドクトリン」=「惨事便乗型」政策変更そのものであると言わざるを得ません。

なお、「ショック・ドクトリン」という用語は、カナダ出身の女性ジャーナリスト、ナオミ・クラインが2007年に刊行した同名の書で、世界中で展開されてきたシカゴ大学のフリードマンとその弟子たち(いわゆるシカゴ学派)による新自由主義的な国家改造の狡猾・残酷な手口と、それによってもたらされた害悪の豊富な実例の分析を基に提唱し、広く知られるようになった用語です。
同書の翻訳は2011年の3.11後に岩波書店から刊行され、日本でも大きな話題になりました。



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後藤健二さんは生き続けます、みんなの心の中に、「あなたが命かけて伝えたかったのは愛」

2015-02-01 22:24:44 | シェアー

Christian Today, Japan

http://www.christiantoday.co.jp/articles/15209/20150201/kenji-goto-friend-comments.htmより転載

後藤健二さん友人ら「健二は生き続けます、みんなの心の中に」「あなたが命かけて伝えたかったのは愛」

2015年2月1日17時26分
後藤健二さん友人ら「健二は生き続けます、みんなの心の中に」「あなたが命かけて伝えたかったのは愛」
トルコとの国境に近いシリア北部の都市アレッポでの取材で、子どもたちに囲まれている後藤健二さん(写真:インディペンデンド・プレス)

イスラム教過激派組織「イスラム国」が、拘束していた後藤健二さんを殺害したとする映像を公開したことを受け、後藤さんの友人らが立ち上げたフェイスブック上のコミュニティー「I AM KENJI」は、「健二さんは生き続けます。みんなの心のなかに」「あなた(後藤さん)はクリスチャンでしたが、きっとあなたの行動には神の思し召しが働いているのだといつも感じていました。あなたが本当に最後まで、命を掛けてまで伝えたかったのは、人間の愛だと思います」などとコメントした。

後藤さんの殺害を伝える映像が日本時間の1日早朝に公開されたあと、「I AM KENJI」に最初に投稿されたコメントでは、「まだ信じられない思いです。今まで感じたことのない深い絶望とやり場のない憤りを感じています。このようなことは絶対に許されてはなりません」と、悲しみと憤りを表した。一方、「I AM KENJI を通して何万もの方々から健二さんへの連帯の気持ちと祈りが寄せられ、我々も国境を超えたその広がりに、健二さんの大きさ、成し遂げてきたことの素晴らしさを日々感じています」と述べた。

後藤さんについては、「戦争の最中にも人の心に寄り添う優しさと、弱き者を助ける強さを持ち続けていました。憎しみを超えて人と人が分かり合えることを信じていました」と言い、「健二さんは生き続けます。みんなの心のなかに。日々営む仕事のなかに。人と微笑みあうたびに必ず健二さんのあの大きな Big Smile を思い出すでしょう」とつづった。

また、その後に投稿された別のコメントでは、今回の事件でイスラム国の残忍さ、卑劣さを思い知ることになったとしながらも、「しかしその脅しに怯えたり、また逆に殺害した連中を敵視したりしても、そこからは何も生まれてきません。憎悪が憎悪を呼ぶだけで、それこそが『イスラム国』が狙っていることです」と指摘。イスラム国の行為は非難され、罪を償うべきだが、「同時に、これまであなた(後藤さん)が伝えようとしてきたことや、あなたの変わらぬ尊い意志をぼくたちは受け継いでいく必要があります」として、イスラム国のような過激派組織が生まれる根本的な原因を考える必要性を訴えた。

また、後藤さんがクリスチャンであったことについても触れ、「きっとあなたの行動には神の思し召しが働いているのだといつも感じていました。あなたが本当に最後まで、命を掛けてまで伝えたかったのは、人間の愛だと思います。弱い人たちや、虐げられている人たち、苦境に暮らす子供や女性たちへの共感の哲学だと思います」と述べ、最後に「今こそあなたのために心から祈りを捧げたいと思います。世界中の人たちが憎しみ合うのではなく愛し合い、助け合い、そして平和で争のないときが一日も早く訪れることを」と結んだ。

 


【写真報告】2月1日首相官邸前:哀しみと抗議のサイレントアクション~私たちの思い

2015-02-01 20:37:08 | 紹介

【写真報告】2月1日首相官邸前サイレントアクション~私たちの思い 「敵を作らない外交こそが日本人を守る」

菱山 南帆子さんのFBより

本日のサイレントアクションは200名の参加でした。
急な呼びかけにも関わらず極寒のなかみなさんありがとうございました。
一人ひとりのプラカードや思い思いの言葉を書いた紙をひとつひとつ見ていって心がいっぱいになりました。写真を載せます。
これが私たちの思いです!

今回の通常国会で戦争関連法案、自衛隊派遣恒久法などがでてきます。これを許したら、第二、第三の今回のような事態が招かれます。
断じて許せません。

武力で平和は絶対につくれません。

今回の後藤さんの悲しみを忘れず、心に焼き付け、全力で社会を変えていきましょう。私たちは戦争への道に丸腰で素手で立ちはだかっていきましょう。

私もこれまで十数年間、一生懸命活動してきましたが、この社会状況を変えれなかった。後藤さんの死は私にも責任があると思ってます。
この悔しさ、悲しさをもってさらなる闘いのうねりを巻き起こしていくことを決意しました。

 

 

 

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 http://www.asahi.com/articles/ASH2143STH21UTIL01P.htmlより転載

「わすれない」「勇気に敬意」 首相官邸前にメッセージ

2015年2月1日20時47分

 東京・永田町の首相官邸前には1日、約200人が集まった。沈黙したまま、思い思いのメッセージを掲げた。

 「世界の子どもたちのしあわせを のぞんだ後藤さんを わすれない」と2人で掲げた夫婦。「湯川さん 後藤さんの いのちを返せ」と書いた僧侶。参加者たちは手作りのボードを掲げた。

 「あなたが示してくれた勇気に敬意を表します」と掲げた川崎市麻生区の派遣会社員、千葉智恵子さん(45)は「後藤(健二)さんが、紛争地の子どもや難民の報道を続けたことも、危険を承知で湯川(遥菜(はるな))さんを捜しに行った勇気も、たたえたい」。東京都杉並区の会社員、今野良明さん(36)は「報復感情に流されることなく、争いでは解決しないという思いを多くの人と共有したかった」と、「非戦」と書いた画用紙を掲げた。

 集会を呼びかけた「許すな! 憲法改悪・市民連絡会」の高田健さん(70)は「悔しくてしょうがない」と涙声で言った。


 

 


健二さん、旅立つ/人の命ために、自らの命をかえりみない。世界は、もっとも優れた人物をひとり失った。

2015-02-01 16:53:59 | ご案内

高橋 仁也さんのFBより 

人の命ために、自らの命をかえりみない。
そんなことが、誰にできようか。
世界は、もっとも優れた人物をひとり失った。

人を助けたこともない、
助ける気もない、
むしろ、人を犠牲にしてでも利を得る、
あるいはそうしないと利を得られない、
自己責任の意味も知らない、
しけた立ち位置からの議論は、
考える価値もない。

今朝5時すぎにネットを見たら、残念なことになっていた。二度寝して起きてみても状況は変わらなかった。

もっとも優れた人物を失った。


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http://www.asahi.com/articles/ASH1T5RC5H1TUHBI01G.html

後藤健二さん殺害か 「イスラム国」が新たな動画

2015年2月1日08時08分

【動画】後藤健二さん殺害か=インターネットに投稿された動画から

写真・図版

 過激派組織「イスラム国」による人質事件で、拘束されたフリージャーナリスト後藤健二さん(47)=東京都港区=とみられる男性が殺害される様子の動画が日本時間1日早朝、インターネットに公開された。

 新たに公開された動画の題名は「日本政府へのメッセージ」。後藤さんとみられる男性がひざまずき、横にはナイフを持った黒ずくめの男が立っている。男が英語で、日本が「イスラム国」と戦う連合に参加したことを理由に後藤さんを殺害するなどと語り、最後に「日本にとっての悪夢を始めよう」と言って、後藤さんの首にナイフを突きつける場面で映像が暗転。その後、男性の遺体が映し出される。

 映像の左上には、「イスラム国」のメディア部門のロゴが映し出されていた。

 菅義偉官房長官は1日午前6時に首相官邸で記者会見を開き、「このような非道かつ卑劣きわまりないテロ行為が再び行われたことに、一層激しい憤りを禁じ得ない」と述べ、関係省庁に情報収集などの対応を指示したと述べた。

 安倍晋三首相は首相官邸で「テロリストたちを決して許さない。罪を償わせるために国際社会と連携していく」と語った。

 後藤さんは昨年10月、トルコ経由でシリアに向かい、「イスラム国」の支配地域に入ったとみられ、その後、連絡が取れなくなっていた。

 1月20日に公開された映像では、後藤さんと会社経営者湯川遥菜(はるな)さん(42)=千葉市=が人質になっている様子が確認された。黒ずくめの男が日本政府に対し、72時間以内に身代金2億ドル(約236億円)を支払わなければ殺害すると警告。同24日深夜には男性の遺体の写真を持つ後藤さんの画像が公開された。「イスラム国」側は、遺体を「湯川さんだ」と説明、後藤さん解放の条件を変更し、2005年にヨルダンで起きた爆破事件に関与した女性死刑囚の釈放を求めた。

 27日深夜には、改めて女性死刑囚を24時間以内に釈放するよう求める内容がネット上に投稿された。29日にも、イラク時間の同日日没(日本時間同日午後11時半ごろ)までに釈放を用意するよう要求する音声が公開されていた。

 日本政府は、ヨルダン政府などと連携して解放を目指していたが、31日まで、事態が膠着(こうちゃく)していた。

     ◇

■後藤健二さんの足取り(関係者の証言などによる)

 2014年4月 シリアで取材中に湯川遥菜さんと知り合う。その後、いったん帰国

 10月2日 トルコ経由でシリアに再入国

   3日 シリア北部で取材した動画をツイッターに投稿。「『イスラム国』が街を取り囲み、攻撃を仕掛けています」と解説

   6日ごろ 日本に帰国

   8日 東京でテレビ番組に出演

   22日 友人に「海外出張に行く。29日午前中に帰国する」とメール

   同日ごろ 日本を出国。シリア

   23日 ツイッターへの投稿が途絶える

   24日 日本のニュースサイトの担当者にコラムをメール送信

      シリア北部で現地の関係者に「『イスラム国』に行く」と話す

   25日 「イスラム国」の支配地域近くで別の現地関係者と会う

 2015年1月20日 オレンジ色の服を着た後藤さんと湯川さんが映った動画が公開される。ナイフを振りかざす黒ずくめの男が2億ドルを要求

 24日 湯川さんが殺害されたとみられる場面の写真を持つ後藤さんの画像が公開される

 

 27日 ヨルダン軍パイロットとみられる男性の写真を持った後藤さんの画像が公開される。後藤さん解放の条件である死刑囚解放まで「期限は24時間」とされる

 29日 「イラク時間の29日日没までに死刑囚がヨルダン軍パイロットと交換されなければパイロットが殺害される」と話す後藤さんとみられる音声が公開される

2月1日 後藤さんが殺害されたとみられる動画が公開される

 


日本のジャーナリズムを殺したのは「平和国家日本」を消滅させた安倍である

2015-02-01 15:47:26 | シェアー

安倍さん、まずは辞任せよ! 日本の首相としての発言、行動に責任を取れ!!

                                                                                                                                                                          by テレビ JNN

http://www.yomiuri.co.jp/world/20150201-OYT1T50008.html

後藤さん殺害とする映像…ネットに投稿

2015年02月01日 08時28分
  • インターネット上で新たに公開された、後藤さんとみられる男性の映像(AP)

 【アンマン=溝田拓士】イスラム過激派組織「イスラム国」とみられるグループは1月31日深夜(日本時間2月1日早朝)、拘束していたジャーナリストの後藤健二さん(47)を殺害したとするビデオ映像を動画サイトに投稿した。

 映像は1分7秒で、イスラム国のメンバーを名乗る男が、「日本政府に告ぐ」とした上で、「勝ち目のない戦いに参加するという安倍(首相)の無謀な決断により、このナイフはケンジを切り裂くだけではなく、あらゆる場所で日本人の虐殺をもたらすだろう。日本の悪夢が始まる」と脅迫した。

 

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http://blog.goo.ne.jp/sakate2008/e/5a35f77eb904849c89854dcab121534dより転載

日本のジャーナリズムを殺したのは「平和国家日本」を消滅させた安倍である

2015-02-01 | Weblog
イスラム過激派組織「イスラム国」による日本人人質事件は、拘束していたジャーナリストの後藤健二さんとサジダ・リシャウィ死刑囚(ヨルダンで収監中)の交換期限とした29日日没(日本時間29日深夜)から2日以上が過ぎ、膠着状態と思われていた。
1月31日深夜(日本時間2月1日未明)、「イスラム国」は後藤さんが殺害される様子を映したビデオ映像を「日本政府へのメッセージ」としたインターネット動画サイトに公開した。
後藤さんとみられる男性がひざまずき、横にはナイフを持った黒ずくめの男が立っているという。
英語で、安倍政権のこの間の動きを批判し、日本が「イスラム国」と戦う連合に参加したことを理由に後藤さんを殺害すると語り、最後に後藤さんの首にナイフを突きつける場面で映像が暗転。その後、男性の遺体が映し出されているという。
映像の左上には、「イスラム国」のメディア部門のロゴが映し出されていることから、信憑性は高いという。
動画の中のメッセージは以下の通り。

「日本政府よ。
邪悪な有志連合を構成する愚かな同盟諸国のように、お前たちはまだ、我々がアラーの加護により、権威と力を持ったカリフ国家であることを理解していない。軍すべてがお前たちの血に飢えている。
安倍(首相)よ、勝ち目のない戦争に参加するという無謀な決断によって、このナイフは健二だけを殺害するのではなく、お前の国民はどこにいたとしても、殺されることになる。日本の悪夢が始まる」

直後の会見で安倍総理は強い口調で「政府として全力で対応してきた」と言うが、それは本当だろうか。アメリカ政府に「身代金を払うな」と言われて逆に安心して対応をサボり、ヨルダン政府に甘えてきただけではないか。もちろんヨルダン政府にはいかなる瑕疵もない。事態が膠着していたのではなく、日本政府がちゃんとした外交策を持っていなかったのは、誰の目からも明白である。解決に向かわず、かの地にいろいろなパイブを持つ人たちを遠ざけてきていたことも、既に知られている。
安倍総理は「非道、卑劣きわまりないテロ」というが、彼らを挑発したのは日本側だ。

対イスラム社会で言えば、安倍総理がイスラエルと手を組むことを世界に宣言したことが決定的だった。
パレスチナ人民は、決してテロリストではない。
パレスチナの一般市民に対する空爆を繰り返す国際法違反のイスラエルこそ「テロ国家」なのである。それは最大の親イスラエル国であるアメリカに逆らえない日本以外の国々が基本的にコンセンサスとしていることである。
報道によれば、イスラエルのネタニヤフ首相は今年になって同国がパレスチナ自治政府のために徴収している税金の送金を凍結することを決めた。イスラエルは1990年代にできた取り決めで、パレスチナが課す関税などを代行徴収し、毎月送金しており自治政府の重要な財源になっていた。凍結を決めたのは次回の送金分約5億シェケル(約150億円)で、自治政府職員の給与遅配などの影響が出る。
イスラエルの非情な収奪は、パレスチナが国際刑事裁判所(ICC)加盟手続きを進めたことへの報復措置だという。空爆などだけではあきたらず兵糧攻めにしているのだ。
パレスチナ自治政府のアリカット交渉責任者は送金凍結について、「パレスチナの財産の白昼における強奪であり、政府ではなく海賊が行うにふさわしい行為だ」「これは戦争犯罪であり、われわれがICCに加盟申請したことの正しさを証明するものだ」と激しく非難している。
日本政府による「人道的支援」というなら、反「イスラム国」の「間接的軍事後方支援」に二億ドルを支払ったりするのでなく、例えば困窮するパレスチナの生活者たちをこそ救うべきなのだ。
しかしイスラエルを訪問した安倍総理は、最悪の演説をした。
外交については殆ど幼児に近い。パレスチナ自治政府に対して、国際司法裁判所に提訴するという公明正大かつ合法的な手段を、不穏当だとした。
安倍総理はイスラエルで、ユダヤ教のキッパを被ってのお祈りなど公開し、経済連携強化を宣言し、「イスラエルと日本は同盟を組んだ」ととられても仕方のないだけのことをした。
これはそもそも日本国憲法の「政教分離」に反している。
政府は先の1月9日の閣議で、総理大臣の靖国神社への公式参拝について、「宗教上の目的によるものでないことが外観上も明らかである場合には、憲法の禁じる国の宗教的活動に当たることはない」などとする答弁書を出したが、これを理性ある人は詭弁と呼ぶ。
「戦没者の追悼」を宗教と切り離して行うなら、神社以外の別な方式を設けるのが世界的な常識である。
総理大臣に私人としての信教の自由が保障されているとしても、公職の立場でユダヤ教のキッパを被ってお祈りするような宗教的な行いは断じて許されるべきではない。避けるのが筋である。
そうしてこの国はあからさまにアラブのイスラム教徒を自分から敵に回したのだ。あの瞬間日本はテロの対象国への道を一気に推し進めた。
安倍総理は「国際的なテロへの取り組み」というが、「反パレスチナ」を表明した以上、イスラム社会に対して宣戦布告をしたのは、どう言い逃れをしようと、安倍総理の方なのである。
安倍政権は「テロや暴力に屈しない」という言葉を軽々しく使うが、パレスチナのイスラエルへの反撃を「テロ」と認識する国は極めて「政治的」な判断の上でそうしているだけである。
岡村善文国連次席大使の国連総会での「イスラム国」への宣戦布告がそれに追い打ちをかけた。

防衛省は日本の防衛関連企業から武器を購入した開発途上国などを対象とした援助制度の創設を進めようとしている。武器購入資金を低金利で貸し出すほか、政府自ら武器を買い取り、相手国に贈与する案も出ている。政府開発援助(ODA)とは別の枠組みだ。
これは、日本の戦後の平和を保ってきた武器輸出三原則を損なうものであり、いますぐにでも武器輸出を原則認める防衛装備移転三原則をこそ破棄するべきなのだ。
日本を「戦争ができる国」にしようとしている現政権の舵取りは、世界中が承知しているところだ。

安倍総理は今朝も「テロリストを決して許さない。罪を償わせるために国際社会と連携していく」と言っているが、空疎で無内容なのは今に始まったことではないが、翻訳されて世界に配信されることを考えてほしい。これはさらなる戦争宣言である。
そもそもこの事件の発端は、安倍総理こそが「「イスラム国」がもたらす脅威を少しでも食い止めるため」「「イスラム国」と闘う周辺各国に支援を約束する」と言ったことなのだ。「イスラム国」は「戦争」を仕掛けられたと解釈したのである。
そもそも「イスラム国」は、「イラクの聖戦アルカイダ」が前身であり、アメリカが仕掛け日本が支援したイラク戦争から生み出されたのだ。
「テロとの戦い」などという言葉には何のリアリティも実態もない。安倍のエジプトでの演説も、日本がアメリカの尻馬に乗り、イスラム社会への差別を深め、シオニズムに与したと受け取られたというだけのことだ。
ほんとうに迷惑だ。これから日本人の海外活動は著しく妨げられる。中東に関わる友人たちの命に関わる。

安倍政権がこの件を集団的自衛権行使実行に結びつける? そんな屁理屈は通るはずもない。断固として拒絶すべきである。理性あるジャーナリズムの皆さんには、うかうかそうした論議に乗っからないでもらいたいものだ。

とにかくはっきりしているのは、ジャーナリストとして自立した活動を保障されるべき後藤健二さんを殺したのは「平和国家日本」を消滅させた安倍政権であるということだ。
日本のジャーナリズムを、日本という国が殺したのだ。
外交力ゼロも罪だが、日本を戦争当事国にしてしまった政権の罪は、かつてないほどに重い。
引責辞任は当然のことである。
そしてこの国が憲法に従い、ほんとうに平和を望むなら、国としての軌道をただし、日本が「平和国家」であり続けることを一刻も早く世界に示すしかない。

後藤さんについての報道への批判など世間は喧しいが、そうしたことよりも、安倍政権が既に何十個目かの、ほんとうに致命的なミスを犯したことを明確に認識すべきだ。

これらは私の「私見」ではない。世界の目はそう見ているはずだ。

悔しさと虚しさに耐えながら記す。
「国」の都合で失われていい命など、ない。