マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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番条町の北の環濠

2016年10月24日 08時18分15秒 | 大和郡山市へ
南垣内に滞在しているときに降りだした雨。

取材を終えて地区を離れようと思ったが、ふと、頭のなかに映像が出てきた。

環濠である。

南垣内の環濠は昨年に整備された。

整備される前の環濠は素敵な情景だった。

訪れる度にいつも思うのが、そこで立ち止まって佇んでいたい、である。

整備工事が終わってすっかり変容した南垣内の環濠。

国の助成金を得て整備したようだ。

いずれは北へ500mの方角にある稗田町の環濠のようになってしまうかも知れない。

稗田町の環濠は教科書に載るぐらいに有名な環濠である。

観光目的に石垣で囲って綺麗になった。

昔の様相はまったく消えてしまった。

それでも名高い環濠は絵描きでもある男性俳優がやってきて絵を描いていた。

テレビ番組で紹介していたから覚えている。

稗田町の環濠の昔を知るには東側に廻らなければならないが、環濠らしさをとらえるには難しい環境になった。

写真に残しておきたいと思う昔ながらの環濠はどこが相応しいのか。

ふと、思いだしたのが地元住民が必ずといっていいほど推薦される地は北垣内の北の端。

東の山間から流れてきた菩提山川が北の平城京跡から流れてきた佐保川と合流する地点。

番条北橋を渡った処の環濠である。

北垣内の集落民家を背にした深い濠。

小雨であれば濠に雨の輪があるはずだ。

大雨であれば撮影どころではない。

このときの小雨状態ならば民家や植物の色合いが映えるのでは、と思ってでかけた。

判断は間違いなかった。

濠に降ってきた雨の輪っかが一瞬に残る。

家屋の濡れ具合も想定どおり。



場を換えたり、カメラアングルを換えたりして、何回もシャッターをきったが、雨足が強くなってきた。

滞在時間はわずか数分。

雨のしずくが肩に感じる。

重くなってきた頃合いを見計らって番条町を離れた。

(H28. 4.21 EOS40D撮影)