白山登山(2日目)
8月12日朝3時30分、起床。
気温10数度。
雨カッパの上下を着込み、帽子にヘッドライトを装着。
リックなどは室堂センターに置いたまま、水の入ったペットボトルとお菓子など軽食を少々持参。
但し、水は室堂センターの水道水(飲料可)を調達(無料)。
4時少し前に、室堂センターを出て、山頂を目指す。
まだ室堂付近は薄暗かったが、、空は晴れており、満天の星がとてもきれいだった。
頂上への登山道には、既にヘッドライトの灯りが点々と続いていた。
少し、登り出した頃、白山奥宮の神主さんが打ち鳴らす太鼓の音が聞こえた。
御来光が拝める合図である。
半分くらい登ったところで、眼下を見下ろすと、福井市、加賀市、金沢市の街灯りが見えた。
頂上に近くなったころ、あたりはかなり明るくなったので、ヘッドライトを消した。
4時40分、白山山頂・御前峰(ゴゼンガミネ)に到着した。
白山の最高峰・御前峰(標高2702m)。
実は白山は、御前峰、剣ヶ峰(標高2677m)、大汝峰(標高2684m)の3つの山の総称であるとのこと。
山頂付近は、時々霧がかかり、風もあった。
かなり肌寒く感じた。
4時45分、大汝峰を霧が覆ってきた。
その霧の流れが、左側の大汝峰から手前の剣ヶ峰へ川の流れのように見えた。
この日、8月12日の白山の日の出は、5時8分。
5時、日の出8分前の東の空。
雲海の彼方に浮かぶ北アルプスの山々(槍、穂高、薬師、立山、剱岳)のシルエットがくっきりと見えた。
その稜線あたりが茜色に明るくなってきた。
5時7分、日の出1分前。
太陽の出現する場所が明確になってきた。
実は、一日前の8月11日は、5時7分に日の出が拝めたとのこと。
そして、丁度この時間に、あの静岡の大地震が発生したのだった。
そんなこともあって、この日も何も起こらなければ良いのだが・・・。
5時8分、日の出の瞬間。
まるで、先日、テレビで見た皆既日食のダイヤモンド・リングのように、太陽がピカッと眩しく出現した瞬間である。
そして、この後、太陽が完全に丸くなるまで、感動に浸っていた。
太陽の姿が完全に現れたところで、下駄で登ってきた白山奥宮の神主さんの音頭で、全員で万歳を三唱した。
私は感動の余り、胸がいっぱいになり、万歳の声が出せなかった。
それで、登山者のみんなと一緒に、大きく両手を三回上げた。
この日は、地震は何も起こらなかったようだ。
ところで、写真の撮影技術が未熟なため、折角の日の出の太陽の姿を上手く写しだすことが出来なかった。
非常に悔しく残念である。
御来光を拝んだ後、昨日の自然解説員の案内によるお池めぐりコースに参加した。
お池めぐりとは、室堂から御前峰山頂を通り、油ヶ池、紺屋ヶ池、翠ヶ池、千蛇ヶ池などをめぐって、室堂に戻ってくる周遊コースである。
お池めぐりを終えて、7時に室堂センターに到着。
7時30分に食堂で、朝食をとる。
8時、室堂センターを後にして、下山開始。
五葉坂を下りた地点で、前日とは別の木道を黒ボコ岩の方へ向かう。
黒ボコ岩(標高2320m)に到着。
ここで、コースが2つに分かれる。
昨日登山してきた砂防新道とは別の登山ルートである観光新道を下山した。
帰りも霧のため、折角のお花畑の景色がぼんやり見えるだけ。
霧に霞んでしまったお花畑。
9時10分、殿ヶ池避難小屋(標高2020m)に到着。
10時40分、市ノ瀬と別当出合の分岐点に到着。
この辺で、帰りのコース(約6.1Km)の3分の2くらいであった。
そろそろ、足がもたついてきた。
実は、行きの砂防新道に比べて、帰りの観光新道は急勾配のところが多く、段差の大きい箇所がかなりあった。
そのため、足にかかる負担が大きくなった。
水分補給と小休止を繰り返しながら、
12時20分、やっとの思いで、無事別当出合に到着し、ホッとした。
帰りの所要時間は約4時間20分だった。
丁度、12時30分別当出合発の市ノ瀬行きシャトルバスがあったので、それに乗った。
市ノ瀬ビジターセンターに到着後、駐車場で、車に荷物を載せ、着替えを持ってビジターセンターの前にある白山温泉(永井旅館)へ。
天然の温泉につかり、白山登山の疲れをほぐしながら、ゆっくりとくつろいだ。
その後、隣りの食堂で昼食兼用の冷やしそうめんを喰い、帰途に着いた。
今日現在、白山登山後4日間が経過したが、まだ少し足の筋肉痛が残っている。
それゆえ、階段の昇り降りが苦痛である。