生きる力になれば

ペンネーム良寛地蔵。70代のブログです。言葉で生きる力になればと綴って15年が過ぎました。

そのまた一手

2016-05-01 01:09:07 | 日々の暮らし
ずいぶん前になりますが、私のことを「言葉の伝道師」と呼んでくれた人がいました。

とても素敵な表現だなあと感激しました。

今日は、人を生かす言葉、修行する者の心構えや気づかいの言葉を紹介します。


『甘柿も渋柿もともに

役立てよ』

(武田信玄)
必要のない者などありません。
すべてを生かして使うのが上司の役目です。


『師は針、弟子は糸』

(宮本武蔵)

『守破離(しゅはり)』
(世阿弥)

共に師弟の教えです。
師に仰ぎ、型を学ぶ。
しかし、その先の修行を説いています。

守破離とは能の世阿弥が600年前に、芸術や武芸を極めるために作った
「風姿花伝」の中のものです。

「守」とは、型を守る。基本を身につけること。

「破」とは、守での段階で身につけた基本の型に自分なりの工夫を加えること。

「離」とは、基本を守りつつ、従来の型にとらわれない自由な型を身につけていくこと。

すべてに当てはまると思います。

『あの手、この手、そのまた一手』
(三越)


気づかいの方法として、あの手、この手を尽くすことなら誰でもできます。

だから、さらにその先
「そのまた一手」の存在に気づけるかどうかが大切だと説いています。

もう5月ですね。
5月の美しい言葉を紹介しましょう。


「薫陶(くんとう)」

陶器を焼く前に、香(こう)をたいて土に香りを染み込ませる作業を薫陶といいます。

やがて、香りが染み込むように自然に、その人の徳によって教えが身についていくことを、薫陶というようになりました。

『母子草(ははこぐさ)』
春の七草でゴギョウと呼ばれるのが、この母子草です。

昔は草餅と言えば、よもぎではなく、この母子草を使っていたそうです。

茎や葉の白い細かな毛が、乳児の舌のようだから。

また、母親が子供を包むようだからなどの説があります。

母の優しいまなざしを思い出すような花です。


『忍冬(すいかずら)』

ニンドウともいいます。
冬の寒さに耐えて、葉を落とさないから、
こう書くのだそうです。

水をよく吸う蔓(かずら)だからという説。

花の根元にある蜜を子供たちが吸ったからという説があります。


寒い冬を耐え忍んで、ついには金と銀の花を咲かせる。
なんと勇気が湧いて来ますね。

皆さんも寒い冬を頑張りましたね。

一杯花を咲かせましょう。

応援しています。


合掌
コメント
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