今年も沢山のお年寄りを見送りました。
生前の姿が思い出されて心が締め付けられる思いになります。
そんな気持ちを古代の人は「ありのすさび」と述べていました。
「あるときはありのすさびに憎くかりきなくてぞ人は恋しかりける」
(源氏物語・桐壷)
近くにいる時には憎く思うこともあったが、
いなくなった後になってみて、懐かしさがつのってくる。
古代の人の感情と現代も同じなんだなあと思いました。
東京オリンピックを楽しみにしていた自我の強かった105才のおばあさん。
亭主関白で頑固なおじいさん、最後に体を大学病院に献体してくれと言い残して逝ったおじいさん。
僕の事を忘れるもんか
といってくれましたね。
ありのすさみ、みんな懐かしく思い出しました。
ご冥福をお祈り致します。
合掌