年の瀬に「十戒」について話したいと思います。
人の心は鬼になったり、仏になったり揺れ動くものです。
それを、両手の指に表し合掌しています。
手のひらを上にしてください。
〈左手(凡人・迷いの世界)〉
1小指を地獄界(人を責め憎む)
2薬指を餓鬼界(欲求不満のかたまり)
3中指を畜生界(弱肉強食の世界)
4人差し指を修羅界(争い好きな世界)
5親指を人間界(苦しみや悩みの多い世界)
6右手の小指(幸せいっぱいの有頂天になってしまう世界)
右手の小指までを、
迷いの世界で
『六道に迷う』と言われています。
〈右手小指以外を(悟りの世界)〉
7薬指を声聞界(しょうもんかい)。
説法の声を聞いて道理を悟ること。
8中指を縁覚界(えんがくかい)。
自然界の動きをみて、この世は縁によって生まれ、縁によって滅びるものと悟ること。
9人差し指を菩薩界。
大衆の苦しみや悩みを救い悟りの世界に引き入れ努力すること。
10親指を如来界(にょらいかい)。
すべての執着がなくなり、永遠の宇宙の心となること。
人の心は、この10界を絶えず出たり入ったりしています。
迷いの世界にいる左の手である凡人は、悟りの世界に住む右の手である仏様に近づくために、いつも心がけ手を合わせて祈る姿を合掌というのです。
「右ほとけ
左はわれと
合わす手の
中ぞゆかしき
南無大師(空海)」
今年1年皆様と共に修行できたことに感謝しています。
感謝御礼 合掌