ニュースで過労死を伝えていた。
故人にとっては苦しい時だったろう。
家族にとっても辛い時だったろう。
過労死をする人は真面目な性格。
そんな分析もあった。
与えられた仕事をすべてこなす。
仕事量と使える時間と能力のバランス。
上司は業務計画でバランスをとる役目だ。
ところが上司には色んな人がいる。
一番困るのが昇進ばかり考えている人。
結果を出す為に部下に仕事を押し付ける。
真面目な性格は全てこなそうとする。
しかし業務時間内ではとても出来ない。
だから残業、そして家での仕事。
上司は更に仕事を与える。
部下は追い込まれるも逃げ場はない。
過労死。
実は、私も悩み苦しんだ事がある。
開発の仕事から企画に行った時。
する事が多すぎて上気した事がある。
こなしてもこなしても、仕事が減らない。
次から次へと仕事が溜まる。
開発の仕事は目標も日程も明確だった。
何時までに何をしなければならないか。
非常に明確で、自身で計画も立てた。
ところが企画の仕事は違った。
明確な長期的仕事もあった。
これには直ぐに馴染んだ。
しかし、それ以外の仕事は困った。
緊急、トラブル解決、役員報告、企画書。
仕事の大きさも、緊急度も、大切さも異なる。
社長·役員·上司達を呼んで企画会議もある。
全てを片付ける為にはニ六時中働く。
それでも仕事は溜まる一方。
悩みに悩んだ上で上司に喧嘩腰で訴えた。
その時の上司の回答。
『仕事は重要度を決めてやりゃ〜いいだよ』
全てをやろうとしても出来ない。
重要度の基準は大切だ。
そんな話を少しだけしたあと。
『任せてるから』
その日からスッキリした事を覚えている。
それ以来楽しんで仕事ができた。
上司になってもその事は絶えず意識した。
あれから38年が過ぎた。