我が家の2匹の猫は見た目は良く似ているが違うところが多い。
拾ってきたあと去勢手術を施した雄猫。
しかし、よく観察すると色々な面で正反対である。
体格はトトがサンタより1kg程多い。
と言ってもサンタも13kg以上ある大きな猫ではある。
顔もトトの方が一回り大きい。
しかし、私の観察する限りではサンタが強いようだ。
私が部屋に入っていくことサンタは良く出迎えに来てくれる。
トトは滅多に出張ってくることは無い。
お腹が空いて困ったときぐらいだけ短く小声で泣きながら来る。
その点を妻や娘は驚く。
妻と娘に、サンタは近づこうともしないようだ。
サンタは猫っ毛で柔らかいがトトは剛毛だ。
その上トトは皮膚病を患っているのかフケが多く出る。
サンタはブラッシングが好きで、私がトイレ掃除を終わるのを待たない。
ブラッシングをするテーブルに飛び乗り私を催促する。
顔を近づけよう物なら首を伸ばして頬ずりする。
三種類のブラシを使ってするのだが、サンタは気持ちよさそうにしている。
腰の辺りをブラッシングすると立ち上がる。
だからお腹周りのブラッシングも簡単にできる。
ところが、トトはサンタのブラッシングを見ると隣の部屋に隠れる。
サンタを終えると、トトを追いかけてテーブルに乗せるのだ。
トトの場合はブラッシングの前にすべきことがある。
緊張を解くために先ず両手で顔を包み込む。
そうして両方の親指で目やにの様子を観察する。
次に左手の掌で口を覆うようにする。
すると手の平を舐め始める。
私の手の平を舐めることでストレスが少しは解消するようだ。
それからブラッシングを開始するのだ。
胸回りから始め首の脇、背中に移るとフケがわき出てくる。
毎日やっても同じように出る。
しかも小さく固まったように座ったままの姿で。
立ち上がらせたいのだがなかなかお腹を見せない。
テーブルから下ろすとすぐさま餌場に駆け寄る。
そうして、少しだけ餌を咥えてカリカリと音を立てて食べる。
どうやらこれがストレス解消法のようだ。
性格の異なる2匹で、マウントを取るのはいつもサンタ。
しかし、一つだけ違うところがある。
音や振動に以上に敏感なことだ。
私がくしゃみでもしよう物なら凄い勢いで隣の部屋に逃げ込む。
隣の部屋との境はいつも猫の頭が入る位の隙間を作ってある。
その隙間に飛び込む姿はいつものサンタでは無い。
トトはその時私を一瞥するだけで、もとの姿を保っている。
性質も性格も異なる2匹だが、その違いが仲良く暮らせる鍵かも知れない。
その2匹が時々同じ寝床を共用している姿は可愛い。