Mr.バグースは、思い立ったかの様に、私を「マンダラハウス」の中庭の東屋に連れて行きました!
そしてそこには、マンダラ翁の写真が飾られ静かな時間が流れていました。
「まっちゃん、覚えているか・・・。」
「もちろん・・・。」
初めてステイした夜、トッケー(巨大な身体と鳴き声の大きなトカゲ)のばかデカい鳴き声ににびっくりさせられ、
最初の公演記念のお祝いの子豚の丸焼きをいただいては臭いと文句を言い、
ここに帰って来ては、私達は毎日夜遅くまで語らいました。
トッケーや虫や鳥の声を聴きながら。
それは文化交流から・バリの神秘話や下世話な日常の話まで。
この場所は、私の新しい音楽の原点。
けっして忘れる事はありません。
(撮影:阿部淳氏)
マンダラ家の子供たち。
(撮影:阿部淳氏)
彼女たちはプリアタンのトップダンサーでした。
(撮影:阿部淳氏)
マンダラハウスでは昼間はその子供たちの笑い声が絶える事がなく、
(撮影:阿部淳氏)
マンダラ翁によるダンスレッスンが午後から行われていました。
長老は次の世代をツナゲていました。
(撮影:阿部淳氏)
そしてそれは、厳しくもありました。
(撮影:阿部淳氏)
夜にはどこからともなく人々が集まり、毎日のようにガムランの練習が始まりました。
(撮影:阿部淳氏)
この場所でのお別れの日の記念撮影。
二段目の左に写っているのが、私とバグース氏です。
時代は変わりました。
「マンダラホームステイ」も今は営業を終え、
子供たちの声もガムランの練習の音もない、
静かな・それは静かな時間が流れていました。