昨日の夜は、横山秀夫の小説『出口のない海』を読んでおりました。
横山秀夫の小説は私、お初であります。
太平洋戦争時、肘を壊してかつての剛速球を投げられなくなっていた元甲子園優勝投手は、大学で新しい変化球を習得することで再びマウンドに立つ日を夢みていた。
そんな彼にも、「学徒動員」で軍への召集がかかる。
海軍の海兵団暮らしから兵科予備学生の試験に受かって水測士を養成する対潜学校で訓練を受けていた彼は、特殊兵器での戦闘参加を要請される……。
特殊兵器の名前は、「回天」。
「回天」は魚雷に乗り込んで敵艦に体当たりする特攻兵器なので、発射されると必ず死ぬ。
なぜ死ぬのか。その理由を彼は考え続ける。
淡い恋物語と、絶望的な状況下でも沸きあがってくる夢への想いについての物語。
この手のお話は私のような未熟者には評するのは難しいですが、読み応えのあるお話です。心に残るお話。
面白いです。簡単に面白いと言ってはいけないのかもしれませんが。
お勧めです。