昨日の夜は、伊藤計劃の小説『虐殺器官』を読んでいました。
伊藤計劃の小説は、『ハーモニー』以来、2冊目です。
私は、ここ数年SF界のメインの話題の入手を怠っていて、伊藤計劃がSF界で物凄く話題になっている事を知らなかった。
本屋さんではその名を見ていたはずなのに、素通りしてた。
伊藤計劃の名前を知ったのはつい最近。
遅すぎです。私の莫迦莫迦。
押井 守の『機動警察パトレイバー 2 the Movie』で使われた聖書の詩篇の一説が突然ポンと挿入されていて吃驚する。
この『虐殺器官』は他にも色々な映画やアニメや小説のオマージュが随所にちりばめられていて、面白い。
『ハーモニー』はフラットな世界に向う怖ろしいラストだったけど、『虐殺器官』は現在に近い近未来の設定なのでラストは『ハーモニー』と比べると恐さが生々しい。
『虐殺の文法』というアイディアは、山本弘が短編小説で似たようなアイディアで書いてなかったっけ?
今、手元に本がなくて、確認できない……。ううう。
あと、かなり違うけど、神林長平の『言葉使い師』や梶尾真治の『 "セチ"に向かない職業』とかを思い出しちゃった。
「神の言語」って設定の文章が出てくる小説もあった、ような……。
誰が書いてどんな内容だったのか、覚えていない。
鳥頭なのはこんな時に不便だ。
この『虐殺器官』は、近未来の物語でSFだけど、現代の問題を読む人に直視させる物語。
でもって、面白い!
SF界だけでなく他ジャンルの人も話題にして騒いでいたのが肯ける。
凄い物語です!
もう伊藤計劃の新作は読むことが出来ない……。
それは凄く残念です。