4/11(木)、ユナイテッド・シネマ新潟で『スパイダーマン:スパイダーバース』を観てきました。
新潟でもほとんどのシネコンで上映していたようですね。
予告編はこんな感じです。
スパイダーマンの映画はたくさんありますが、今回はアニメです。
しかも、ストーリー的にも映像的にも、あまりにも情報量が多いアニメで、ちょっとクラクラしてしまうくらいの、はっきり言ってドラッグ・ムービーと言ってもいいくらいのとんでもないアニメでした。
そんな『スパイダーマン:スパイダーバース』、最初から最後までまったく飽きる場所がなく、びっくりするくらいめちゃくちゃ面白かったです。
(フルCGアニメ映画で僕が一番好きな『レゴ・ムービー』の面白さを思い出したりしました。)
そんな、今までと一味も二味も違うスパイダーマンの映画でしたが、「親愛なる隣人」という愛称の通り、普通の少年がヒーローとして頑張る身近さや全体的にノリのいい作風などやっぱり魅力的なヒーローだと思いました。
そもそもスパイダーマンは、他のマーベルのヒーローと違って大企業の社長のアイアンマンや異世界の王であるソーなどと異なり、たまたま特殊能力を身に付けてしまったあくまで普通の少年が、人間としてもヒーローとしても成長していく姿が魅力的なんですよね。
今回のスパイダーマンは、おそらくシリーズ初となる黒人の少年で、いわゆるニューヨークの黒人文化みたいなものもたくさん登場するんですよね。
一つ前の『ブラック・クランズマン』の感想でも書きましたが、アメリカ映画のここ数年での黒人差別問題への意識が、ついに黒人の少年のスパイダーマンを誕生させてしまったのかと思うと感慨深いです。(そもそも、マーベルって社会問題に対してかなり切り込んできたと思いますけどね)
さらに、今回はスパイダーマンがすでに活躍している世界で、主人公の少年が新たなスパイダーマンとしてヒーローを継承していく物語になっていたんですよね。
それが、今まで様々な映画で描かれてきたスパイダーマン達へのリスペクトであり、そしてそんなスパイダーマン達を新しい世代が軽傷していくんだという気持ちを感じました。
中盤からの、色んな平行世界の色んなスパイダーマンが大集合しちゃうSF的展開、画風もバラバラでまさにアニメでしか出来ない表現になっていましたね。
あれ、そもそもスパイダーマンは漫画のキャラだよっていうメタなギャグであり、様々な異なる能力を持ったヒーローが大集結するアベンジャーズへのオマージュかなとも思ったし、同時に、色んな世界を知ることで少年は大人になるって意味もあったのかなと思いました。
そんな感じでめちゃくちゃ楽しんだ映画なんですけど、最後の最後に亡くなったマーベルのアメコミの原作者として活躍されたスタン・リー氏からのメッセージが出てきて、思わず泣いてしいましたな。
「困っている人がいたら手を差し伸べてほしい。それがヒーローだ」みたいなシンプルな言葉なんですけど、そうだよな、ヒーローって、強さって、そういうことだよなっていう真っ直ぐな言葉で、これからもその意志とともにスパイダーマンや様々なヒーローが愛されてほしいと思いました。