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5/24(金)、劇団第二黎明期さんの「Detective rhapsodyⅡ~空は西から晴れてくる~」というお芝居を観てきました。
劇団第二黎明期さんは、ちず屋でうどんを打っては芝居も打つ男、何かとお世話になっているシダジュンさんのやっている劇団で、新潟の劇団の中では結構好きです。
すごくマニアックな話になりますけど、確か劇団第二黎明期さんは、2016年に「Detective rhapsody 探偵の狂詩曲~もう一つのMay be blue~」という演劇をやっていて、それを僕は観ているんですけど、今回はそれの続編ということらしいです。
2016年に観た「Detective rhapsody 探偵の狂詩曲~もう一つのMay be blue~」は、シダジュンさんが演じる妻に先立たれた探偵がAIのロボットを雇うという物語で、AIと人間のすれ違いやぎこちない会話、そんな1人と1体が事件の謎に挑むストーリーがすごく面白かったんですよね。
さらに、そのAIを人間が演じるのではなく、R2-D2とルンバを足して二で割ったような外見のロボットを手作りして、舞台裏からラジコンで操作するという演出などもすごく面白かったんですよね。
あとから分かったんですけど、AIの声を担当していたのは、シダジュンさんの奥さんで劇団第二黎明期の女優の高橋景子さんだった(しかも当時高橋景子さんは海外で仕事をしていたので録音が大変だったらしい)なんてエピソードも、AIの物語の中に人間的な温もりを感じると言いますが、すごく面白いなって思ったんですよね。
で、それから3年後にまさかの続編が作られたということなんですけど、劇団第二黎明期さんって新潟では30年以上というおそらく最も歴史のある劇団で、隠れたファンが大勢いるっぽいので、結構楽しみにしていた人もいたんじゃないいたんじゃないかと思われます。
2016年に引き続き、シダジュンさん演じる探偵が、ラジコン操作のAI(c.v.高橋景子さん)とのすれ違いがちな会話を見せつつ、事件に挑むストーリーという、一人芝居ならぬ1.5人芝居という感じでした。
何が面白いって、人間とは違う思考をするAIだからこそ、人間の主人公と何度も会話がすれ違ったりするわけですが、だからこそ、人間の主人公の「人間臭さ」が際立つし、主人公の亡くなった奥さんに対する言葉にできない複雑な気持ちもかえって分かりやすく伝わってきたりするんですよね。
こういう、特殊な設定だからこそ人間の本質が味わえるのはまさにSFの面白さだと思ったし、そんなSFの中に人間のおかしみと切なさが垣間見える感じがすごく良かったなあと思いました。