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ちひろBLUESこと熊谷千尋のブログです。

WACKオーディションドキュメンタリー最新作はコロナ禍で撮影「らいか ろりん すとん IDOL AUDiTiON」観てきました。

2021-03-01 23:44:48 | Weblog


3/1(月)、T-JOY新潟万代で「らいか ろりん すとん IDOL AUDiTiON」を観てきました。





予告編はこちら。



HMJMのAV監督がBiS(いわゆる旧BiS)の解散ライブの裏で撮影した問題作「劇場版 BiSキャノンボール2014」に端を発し、「劇場版 アイドルキャノンボール2017」、「世界でいちばん悲しいオーディション」などに続くWACKのアイドルオーディションのドキュメンタリー最新作。
2020年、コロナ禍が始まった3月に開催されたWACKのオーディションのドキュメンタリーで、岩淵弘樹監督、バクシーシ山下監督、エリザベス宮地監督の3人が、過去の「アイドルキャノンボール」の時のように出しゃばらずに一歩引いて、純粋にドキュメンタリーとして撮っています。

個人的に「BiSキャノンボール」「アイドルキャノンボール」は、AV監督がアイドルを撮ることを面白がるコンセプト自体に疑問はありつつも、アイドル文化に対するカウンター的な意味で新しいことへの挑戦を感じたし、純粋にオーディションドキュメンタリーとなった「世界でいちばん悲しいオーディション」にも思うところはあったものの決して嫌いな映画ではありませんでした。
正直言ってしまうと、露悪的で過酷なオーディションに女の子がボロボロになっていくWACKオーディションに対しては、それ自体に個人的に疑問はありつつも、それでも「世界でいちばん悲しいオーディション」は女の子達はもちろん、代表の渡辺淳之介さんをはじめとした運営側の人達もアイドル事務所の活動を面白いものとしてファンの人達に見せ続けること、それを仕事にするために必死なんだなと思わされる映画だったので、そういう必死に生きる人間の人間臭さを感じる部分が嫌いではなく、というか2019年の個人ランキング13位にランクインさせるくらいには好きな映画でした。

ただあれから2年が経過し、アイドルを巡る過酷な環境やパワハラ問題に対する様々な出来事を見聞きする中で自分の考えも変わり、「らいか ろりん すとん」は昔ほど素直に楽しめなかったというのが正直なところです。
ああいう過酷なオーディションをするのは、アイドルって過酷な仕事だからそれに耐えられるために、という意図は分かるんだけど、でもだったらオーディションを厳しくするより環境を変えるために努力する方が大事な気がしてしまったんですよね。

他にも、もうああいう露悪的バラエティみたいなノリがもう自分は面白いと思えないとか、個人的にあれはもともとAKB総選挙へのカウンターだったのかなと思っているので、本家の方がなくなった今はもうここまでやらなくてもよくない?とか、あと、デスソースは体に悪いからもういい加減やめようよ!とか、色んな疑問が自分の中で浮かんできました。
そもそも、アイドルを目指す若い女の子にあそこまでやらせる必要はあるだろうか、少なくとも僕はそこまでやられて「推したい」とならないしなあ…なんてことまで考えてしまいました。

そういうことを考えながら見ていると、代表の渡辺淳之介さんという方をどこまで信用していいか分からなくなってくる映画なんですよね。
でも渡辺さんの「私達は勝ってこなかった。嫌われながらやってきた」という言葉は、決して順調とはいえない境遇の中で一つのアイドル事務所を運営し、ここまで大きくし、アイドルを育ててきた努力を感じ、そこにアイドルブームを支えてきた陰の努力みたいなものを感じてぐっときたりもしました。

とはいえ、オーディションの結果は書かないでおくけど、前は過酷なオーディションを頑張る女の子達の姿に何だかんだ感動する部分もあったのだけど、最近はそういう目でアイドルを見られなくなってきた自分がいるんですよね。
まだ若い女の子達が苦しむ姿は見ていて切ないものもあるし、そもそも「大人が作った条件に女の子達が巻き込まれて苦しむ姿を見て感動させられている」という、アイドルを巡るこういう仕組みそのものが僕は好きじゃないんだなって思いました。(全部のアイドルがそうってわけじゃないし、あくまで「こういう仕組みで活動しているアイドルが苦手」って意味です)

それに、今までは女の子達側も運営側も必死に頑張る姿に何だかんだ感動させられるものがあったんだけど、今回のオーディションは昨年3月のコロナ禍の始まりに行われていたので、女の子達側も運営側も思い通りにいかず、いまいち全力を出しきれずに苦しかったのではないだろうか…と感じる部分もあり、正直切なさの残る映画でした。
なので、色々書いてはきましたが、色んな意味でアイドルの未来が明るいものでありますように…という気持ちになりましたね。
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