3/2(火)、イオンシネマ新潟西で「ダニエル」を観てきました。
予告編はこちら。
両親の喧嘩が絶えずに離婚するという少年時代を過ごしたルークは、幼少期に殺人事件を目撃した日から、自分にしか見えないダニエルという親友が現れ一緒に遊ぶようになる。
しかしダニエルにそそのかされ母を殺しかける事件を起こしてしまったルークは、その日以来、ダニエルを封印していた。
青年へと成長したルークは、ダニエルのトラウマや時々襲われる幻覚に怯えながら過ごしていた。
ある日、久し振りに母と再会した日にダニエルを解放してしまったルークは、常に目の前に現れ欲望をそそのかす危険な存在となったダニエルに翻弄され続ける…
ダニエルはルークの中の制御不能な危険な欲望の具現化なのかなと思うけど、何が妄想や幻覚で何が現実か境目が分からなくなっていく映像表現に、ルーク同様に見ている自分も翻弄される映画でした。
何重にも作りこまれた心理表現の映像表現に、見ている自分の心まで狂っていきそうな恐怖や驚きもありつつも、次第にルークの中にダニエルが生まれた謎に挑んでいくというサイコミステリー的な展開もあり、引き込まれました。
特に、前半で幼少期にまだ可愛い存在だったダニエルと遊んだ日々の回想シーンが伏線となり、大人になったルークが自分の中のダニエルに戦いを挑むラストに繋がる展開は、切なさと同時にあまりの脚本の鮮やかさに感動を覚えました。
いわゆるイマジナリーフレンドというものをここまで怖い存在として描いていいのだろうか?本当にこんなことってあるのだろうか?という疑問は微妙に残りましたが、考えさせられる部分もあり、全体的に面白かったです。
自分の心を制御しすぎるのでも解放しすぎるのもなく、自分の心に向かい続けて心を健康に保つための努力って大事なんだなとあらためて考えさせられる映画でしたね。
というか、僕にもイマジナリーフレンド的なものが普通にいるんですけど、ダニエルみたいな怖い存在じゃなくて本当に良かったなあと心から思いましたね…