舞い上がる。

日々を笑い、日々を愛す。
ちひろBLUESこと熊谷千尋のブログです。

映画「その手に触れるまで」観てきました。

2020-06-30 22:40:50 | Weblog


6/30(火)、イオンシネマ新潟西で「その手に触れるまで」を観てきました。
新潟市内ではイオンシネマ新潟西で上映していました。





予告編はこんな感じです。



ベルギーの13歳の少年が、イスラム教の指導者に傾倒し過激思想を持ち、学校の先生を敵とみなし、殺そうとしてしまう。
そのことで少年院に入るも、簡単に変わらないどころかまさかの行動に…

過激なイスラム思想の主人公が、先生がアラビア語を音楽で教えようとするのをコーランを絶対視する教えに反するとして殺そうとしたり、彼を好きなムスリムではない女の子からキスされて地獄に落ちる罪だと思い込んだり…
日本にいるとなかなか実感できないことですが、宗教の難しさ、特に宗教の過激な思想を持ってしまった人間の生きづらさを表現していたドラマでした。

主人公は一見大人しくて真面目でそうな少年なんだけど、心の中は複雑で常に生きづらく、時に危険な行動に出てしまい、そのことでどんどん自分を追い詰めていってしまうのが見ていてすごく切なかったです。
一度ああいう思想に陥ってしまった人、ああいう人生を選択してしまった人が、どうやって幸せになれるのか映画を観ていても分からないんですよね。

でも、ネタバレになるから詳しくは書かないけど、まさに「その手に触れるまで」を描いたラストは、ある意味感動的だったと思いました。
なんというか、過激な思想にがんじがらめになっていた人間が、自分の命を守ることが何よりも大切だということに身をもって気付くというラストになっているんですよね。

ただ、これもギリギリネタバレ回避で書きますが、彼がそこに気付く直前に、ある悲劇的な展開があるので、描き方によってはあそこで彼を殺してしまうこと、過激思想に囚われて自分の身を滅ぼしてしまった人、として描くことも可能だったと思うんです。
だけど、そこで最後に彼が自ら助かって生きようと、自らの命を守ろうとする姿を描くこと、そして彼を助けようとする人の存在も描くことで、この映画の作り手の、子供に命を落としてほしくない、子供の命を救いたいという気持ちを感じたようで、そこに感動しました。
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