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11/23(火)、シネ・ウインドで開催された特別上映「新潟からMINAMATAを考える」に行ってきました。
これは、「MINAMATA」の上映に合わせて、新潟を代表するドキュメンタリー映画「阿賀に生きる」と、貴重な記録映画「公害とたたかう 新潟水俣病」の一日限定上映。
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貴重な16ミリフィルムでの上映でした。
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また会場では新潟水俣病に関する写真の展示も展示。
「阿賀に生きる」を観たのは3回目でしたが、「MINAMATA」を観たあとだと現地の人達の日常を記録する意味を考えさせられました。
新潟水俣病の患者という言葉でひとくくりにするのではなく、彼らにはそれぞれ農家や漁師、船大工や餅屋など、それぞれの暮らしがあり、感情があり、生きた人間であるという当たり前のことを考えることの大切さや、それを記録したこの映画の価値を実感しました。
個人的に、僕は色々な映画を見るのが好きな人間ですが、現実には色々な事件とかがあるのに自分は映画ばかり見ていていいのだろうか…みたいに考えてしまうことがあるんですが、「阿賀に生きる」は撮影隊が阿賀の人々と暮らしながら撮った、現実と共にある映画なんですよね。
だから、そうだよな、映画を見ながら、こうやって映画と共に現実を生きるのが大切だよな…と考えさせられました。
「公害とたたかう 新潟水俣病」は、新潟水俣病の第一次訴訟を記録した本当に貴重な記録映画。
新潟水俣病と戦った人達が、水俣病と戦った熊本の人達と交流していたことを知り、「阿賀に生きる」と「MINAMATA」が自分の中で繋がった感覚がありました。
さらに、富山のイタイイタイ病の人達とも交流が。
そう考えると水俣病も新潟水俣病も、その土地だけの問題ではなく、日本全国の問題なんだなと実感しました。
市民の健康と生命を脅かす公害を軽視し隠蔽しようとする企業と政府という構図は全国にある。
そして、そういう現実に連携して立ち向かった人達がいたことを忘れたくはないです。
政府がそういう間違いを二度と繰り返さないためにも、国民が政治に関心を持つのはやっぱり大事だよなということも実感しました。
映画は娯楽、政治はよく分からない、と思考を遠ざけてしまうのではなく、映画も政治も自分の生きる現実と結び付けて考えることを大切にしたいです。
トークでは「MINAMATA」の主人公ユージン・スミスの奥さんアイリーン・美緒子・スミスさんご本人のリモート出演もあり、新潟と水俣の人達が交流していたことを直接知ることができて良かったです。
穏やかな話し方で、社会に対して思うことが合ったら行動しようというストレートなメッセージも胸に残りました。
さらに会場には実際に新潟水俣病に関わった人達も集まっているという、本当に映画の上映会という枠を超えた、本当に貴重な一日だったと思いました。
映画館から社会問題を考え、世の中に発信していこうというシネ・ウインドの意志を感じる上映会でした。