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7/20(火)、ユナイテッド・シネマ新潟で「ライトハウス」を観てきました。
予告編はこちら。
舞台は絶海の孤島、登場人物は2人だけ。
そんな閉塞感のある物語を、極限まで不吉な映像で表現したような映画でした。
孤島の灯台(ライトハウス)で働くことになった主人公は、ベテランの灯台守に罵倒され衝突しながら生活を共にすることになります。
主人公はベテランの灯台守から毎日罵倒されこき使われまくり、どんなに苦しくても逃げ場はないし、同じ相手と生活を共にするしかありません。
さらに途中から嵐で救助の船が来なくなり、ただでさえ劣悪な環境はさらに地獄になり、どんどん2人は追い詰められていきます。
そんな閉塞的な生活の中で、物理的にも精神的にもどんどん追い詰められ、現実と幻覚の区別がつかずに狂気じみていきます。
こうして物語だけでも逃げ場のない地獄なのに、それをほぼ正方形という横幅の異様に狭い映像で表現することでさらに強い閉塞感が感じられ、またモノクロの映像も何の楽しみも鮮やかさもない荒んだ生活や心境を表現しているようでした。
サイズや色彩という、映像そのものでここまで心境を表現する映画は、個人的に新鮮でした。
それにしても、最初から最後まで閉塞感と不快感と不吉さが全編に満ちていて、楽しい面白い思える場所は本当に一ヶ所もないという、衝撃的な映画なんですよね。
個人的に本作のロバート・エガース監督の前作「ウィッチ」は、魔女に呪われる一家を描いたホラーで、日常が恐怖と狂気に変わっていく様子に引き込まれたんだけど、今回は閉塞感の方が凄まじすぎて、正直楽しめたかと言われたら楽しめはしませんでしたね…
個人的に、どこかに閉じ込められる話ってきつくて、本当につらくなるんですよね…
ただ、ここまで見た人間の心を揺さぶるのは、ある意味この映画の凄いところなのかも知れません…