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1/23(木)、イオンシネマ新潟南で「mellow」を観てきました。
予告編はこんな感じです。
一人で花屋を経営する田中圭さん演じる青年と、その周りの色々な人達を描いた、今泉力哉監督お得意の恋愛群像劇です。
色々な人間関係が複雑に入り組んでいて、観客だけが全体像を理解できるような映画だけど、でも同時に一人一人の気持ちを丁寧に描いているから、一人一人に共感もできたし、見終わると全員のことを好きになってしまっていた映画でした。
登場人物それぞれが様々な形で片想いや悩みを抱えているんだけど、一人一人の気持ちを丁寧に愛をもって描いているのが伝わってきて、だからこそ、時に価値観のすれ違いさえもコミカルで愛おしく思えてしまいました。
様々な片想い、様々な告白が描かれていて、当然全員が成就することはないんだけど、それでも気持ちを伝えられただけでみんなが幸せになっていくのが本当に素敵なんですよね。
特に、誰かを振る時に何度も登場する「ありがとう、ごめんなさい」って台詞が印象的で、すごく優しい世界だと思いました。
個人的に、恋愛なんて片想いだろうが振られようが「好きな人がいる」という事実だけで幸せだ、という気持ちがあるのですが、それをよくぞここまで映画にしてくれた!という感じで本当にこの映画に出会えて良かったです。
主演の田中圭さんは常にぼんやりしていて気付くと色んな三角関係に巻き込まれていて、その度に「えっ?」ってきょとんとするのが可愛くて良かったし、何より優しさが伝わってくる素敵な役でした。
女の子たちはみんな思わず尊いと言ってしまいたくなる可愛さで、本当に今泉監督は女の子の自然な可愛さを表現するのが上手いなあと思いました。
今泉力哉監督の映画は、僕は「サッドティー」「知らない、ふたり」「退屈な日々にさようならを」「パンとバスと2度目のハツコイ」「愛がなんだ」「アイネクライネナハトムジーク」そして今回の「mellow」を観たけど全部面白かったし、恋愛群像劇を撮らせたら本当に凄い監督だと思います。
今泉監督の映画って、どれも派手じゃないし、いわゆるベタなハッピーエンドじゃないけど、観ていると、ああ、幸せになっていいんだ、生きていていいんだ、という静かな感動にじわじわ包まれるような感じがあって、それは人にとって本当に大切なものだと思うから、これからも活躍してほしいです。