https://the-liberty.com/article.php?item_id=13899 幸福の科学出版
《本記事のポイント》
・北のICBM開発を止められるのは来年2月28日がデッドラインか
・しかし2〜3月には平昌オリンピック・パラリンピックがあり攻撃できない
・米が北を攻撃しても中国が軍を送り勢力下に置けば、朝鮮半島は中国の赤に染まる
アメリカが北朝鮮を攻撃せざるを得ない状況になりつつあります。
アメリカのジョン・ボルトン元国連大使は11月下旬、イギリスの議会下院を訪問した際、議員たちにこう話しました。
「CIA首脳部はトランプ大統領に、『北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)プログラムの開発を中止させられるリミットまで、あと3カ月しか残っていない』と告げた」
ここから分かることは、「北朝鮮は3カ月以内にアメリカ本土に届くICBMの技術を完成させる」ということです。仮に、3カ月の起算日を12月1日とすると、来年の2月28日が「デッドライン」ということになります。
しかし、朝鮮半島では、来年、国際的なイベントが行われます。韓国の平昌オリンピックです。
オリンピックの開催期間は2月9日〜25日ですが、その後、3月9日〜18日にパラリンピックが開かれます。ちなみに、五輪会場となる平昌は、北朝鮮との国境からたった80キロしか離れていません。日本で言えば、直線距離でだいたい東京—熱海間です。
強気の外交を展開するトランプ氏ですが、国際社会から非難されることを考慮すると、オリンピック・パラリンピックの開催中に軍事行動を起こすのは難しいかもしれません。東京オリンピックが開かれている時に、熱海を軍事攻撃するイメージです。
ただ、パラリンピックが終わるのを待っていたら、北朝鮮はICBM技術を完成させ、米本土・米国民が危険にさらされます。そう考えると、トランプ氏は12月から1月には動かなければいけない、ということになるでしょう。
◎「月明かりのない、暗い新月に近い晴れた夜がベスト」
もう少し踏み込むと、時期を絞ることができます。
ある自衛隊の元幹部はこう指摘します。
「軍隊に大切なのは『士気の高さ』です。米軍は休暇を大切にしますが、兵士にとってクリスマス休暇(12月20日〜末日ごろ)は家族と過ごす、特に大切な時間。メディアから誹謗中傷され、支持率も気になるトランプ氏が、年内に軍隊を動かすことは難しいのではないでしょうか」
もちろん、常識破りのトランプ氏のことですから、いつどんなタイミングで動くのか分かりません。ただ、これまでの話を総合すると、アメリカが軍事行動を起こすのは「1月中」という可能性が浮上します。
ちなみに、先述の元幹部は、「軍事の一般論を言えば、攻撃のタイミングは、月明かりのない、暗い新月に近い晴れた夜がベスト」と話します。ちなみに、新月の時期は、12月は18日、1月は17日です。
◎「中国は北朝鮮危機をチャンスと見ている」
しかし、懸念されるのが、隣国である中国の動きです。
もし、アメリカの軍事行動をきっかけに、中国が北朝鮮に軍隊を送り、勢力下に置くようなことになれば、韓国の文在寅大統領は中国になびいて、朝鮮半島が中国の赤に染まることになります。
元産経新聞記者でフリー・ジャーナリストの福島香織氏は、最新刊『「中国の悪夢」を習近平が準備する』の中で、中国は北朝鮮危機をチャンスと見ている、と指摘します。
「北朝鮮の核兵器管理は解放軍を通じて中国が行う。一方でアメリカ軍が38度線を越えることは断固反対。北朝鮮の安定化は、解放軍を中心とした国連軍が行い、国連の名のもと、中国の主導で国民投票を経て半島統一を行う。その中国の功労をもってして、韓国からはTHAADミサイルを撤退させる。うまくいけば在韓米軍の撤退も望めるだろう」
中国による朝鮮半島支配は、大陸からロシアが南下する日露戦争前夜の東アジアの状況を思い起こさせます。
仮に、北朝鮮問題がアメリカ主導で片づいたとしても、日本にとって脅威の本丸である中国の習近平国家主席は、長期独裁に向けて、これから軍事力をますます強大化させることが予想されます。その脅威は北朝鮮の比ではありません。
◎スキャンダルや失言でもめている場合ではない
大川隆法・幸福の科学総裁は12月7日、千葉・幕張メッセで行われた「エル・カンターレ祭」大講演会で、たとえ戦争になったとしても、自国民や周辺国を恐怖に陥れている北朝鮮や中国の独裁体制を許してはいけないとして、こう話しました。
「正義のために平和があるのではありません。平和のために正義はあるのです。未来において新しい平和をつくり出すために、正義が要るのです。(中略)正義とは、これから来る未来に、平和をもたらす活動を含んでいるものなのです。邪悪なる体制によって、多くの人たちが苦しんでいるなら、解放しなければなりません」
今、日本の政治家の多くは、スキャンダルや失言の揚げ足取り、政党の離合集散に奔走して、その脅威を真剣に受け止めていません。
科学技術の発展によって世界中を行き来できる時代だからこそ、私たち一人ひとりはそれぞれの立場で、この地球に必要な正義、つまり「地球的正義とは何か」について考え、行動することが求められているのだと思います。(山下格史)
【関連書籍】
幸福の科学出版 『信仰の法』大川隆法著、幸福の科学出版刊
https://www.irhpress.co.jp/special/the-laws-of-faith
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