「しまった! 寝ていた!!」「あ、起きた」大和は益々騒いだ。
「じゃ、がんばってね。明るいから一人で帰れるよぉ?!」「おう、またな」砂川の家から大和が出て来るのを猛男父母は猛男の家のドアからこっそり見ていたが、大和が振り返ると素早くドアを閉めた。砂川の部屋で答え合わせをしている二人。「砂、お前も大学行くのか?」「まあ、一応」「そうか、俺は何もそんなこと考えたことなかったなぁ。砂も一緒の大学にしねぇか?」「なんで?」「いや、お前が一緒なら、楽しいかと思って」「じゃあ、俺、お前に合わせるつもりないから、すっごい勉強してもらわないと」厳しい採点結果を見せる砂川。「おう」焦りつつも答える猛男。「勉強っていうのは、人生を間違わない為の知恵だから、お前には必要無いんだろうな」「なんでだ?」「ふふ、わかんなくていい。お前なら、紫藤受かるかもって気がしてきたわ」「本当かあッ?!」はしゃぐ猛男に、砂川は顔を背け、口元を隠した。(難しいことはわかんねーけど、俺は勉強は得意じゃないが、皆で笑えるんだったらよ、このくらいの苦手はなんとかしてぇなぁ)
マーク模試当日。「猛男」「話し掛けるなぁ! 覚えたことが脳ミソから零れ落ちそうだ」俯いて歩く猛男。「前!」砂川が言った傍から柱に頭をぶつける猛男!「のあッ?! 今、10個くらい零れたぞ!」拾おうとする猛男。「猛男君!」「大和!」大和はカーディガンの前を止め、髪は後ろで一つに束ねていた。「落ち着いてね! シャープある?!」「ふんッ!」鉛筆を出す猛男。「消しゴムは?!」消しゴムも出す猛男。「うん、じゃあ、後でね!」「おおう!」何やら自分仕度があるらしい大和は会場に去った。程無く、「それでは始め!」講堂で一斉に最初の試験が始まった!!(しゃああっ!!)猛然と取り組む猛男!
12に続く
「じゃ、がんばってね。明るいから一人で帰れるよぉ?!」「おう、またな」砂川の家から大和が出て来るのを猛男父母は猛男の家のドアからこっそり見ていたが、大和が振り返ると素早くドアを閉めた。砂川の部屋で答え合わせをしている二人。「砂、お前も大学行くのか?」「まあ、一応」「そうか、俺は何もそんなこと考えたことなかったなぁ。砂も一緒の大学にしねぇか?」「なんで?」「いや、お前が一緒なら、楽しいかと思って」「じゃあ、俺、お前に合わせるつもりないから、すっごい勉強してもらわないと」厳しい採点結果を見せる砂川。「おう」焦りつつも答える猛男。「勉強っていうのは、人生を間違わない為の知恵だから、お前には必要無いんだろうな」「なんでだ?」「ふふ、わかんなくていい。お前なら、紫藤受かるかもって気がしてきたわ」「本当かあッ?!」はしゃぐ猛男に、砂川は顔を背け、口元を隠した。(難しいことはわかんねーけど、俺は勉強は得意じゃないが、皆で笑えるんだったらよ、このくらいの苦手はなんとかしてぇなぁ)
マーク模試当日。「猛男」「話し掛けるなぁ! 覚えたことが脳ミソから零れ落ちそうだ」俯いて歩く猛男。「前!」砂川が言った傍から柱に頭をぶつける猛男!「のあッ?! 今、10個くらい零れたぞ!」拾おうとする猛男。「猛男君!」「大和!」大和はカーディガンの前を止め、髪は後ろで一つに束ねていた。「落ち着いてね! シャープある?!」「ふんッ!」鉛筆を出す猛男。「消しゴムは?!」消しゴムも出す猛男。「うん、じゃあ、後でね!」「おおう!」何やら自分仕度があるらしい大和は会場に去った。程無く、「それでは始め!」講堂で一斉に最初の試験が始まった!!(しゃああっ!!)猛然と取り組む猛男!
12に続く