狩人の道東放浪記 Ⅱ

定年後道東に移住しました。
しかし2年後、都合により帰郷しました。徳不孤必有隣の旗印は同じです。

1月10日 猟犬の戦死

2019年01月11日 | 狩猟と銃

1月10日にチームは、友好チームの要請により、隣町の山で狩りをした。

私のマチの反対側で発生した事案なので、以下は伝聞である。

9:30放犬すると、直ぐに鳴きだした。近くに猪がいる。

直ぐに3匹の鳴声が戦いの声に変わった。飼い主の勢子さんは駆けつけたが、一面は真っ赤な鮮血であった。其の中に一番若い猟犬(A)が死んでいた。

猪が逃げた方向に鮮血が続いているので、後を追う。すると1匹(B)が蹲っていたが体は真っ赤である。腹からは腸が出ていた。そして5メーターほど先にはもう1匹(C)が横になっていた。見ると数か所が牙で切られて皮が剥げている。

救援を呼び、取りあえず(B)を着ていたジャンパーで包み下山した。(C)はほどなく駆けつけた猟友が抱きかかえて下山した。(A)は目印を置くと、仕方なく放置した。

車で20分ほどの動物病院へ運び込み、緊急手術が始まった。無線機で事情を知った私も、ここで合流した。軽トラの助手席で抱きかかえた猟友がいた。軽トラの暖房はフルにして、犬(B)の体温を保っていた。撫でてやると、こちらを向いたので少し安心した。

約1時間で猟犬(C)の手術が終わり、(B)が手術台に乗ったが、頭が下に垂れている。30分後に絶命した。

猟犬(C)を家に返し、山に向かった。あの猟犬(A)を回収するためだ。回収すると飼い主の家で、体を綺麗に洗ってやった。泥と血で汚れていた猟犬は元の姿となった。切られている場所は包帯で巻き、彼らが寝る時に使用していた毛布で包んだ。

今日は2匹が火葬された。