人間が人間たる理由は、前頭葉の発達にあります。
その前頭葉を発達させる事ができた大きな要因は、二足歩行です。
二足歩行する事によって両手が自由になり、道具を作り使い、生活レベルをあげていったのです。
両手を使う事で、指先も器用になり、指先を器用に使う事で、前頭葉がさらに発達したと考えられています。
指先と前頭葉は太くつながっているのです。
指先を使って
前頭葉を活性化させよう!
さて、筆を持ち紙に向かった時の、なんとも言えない静寂感は、溢れる情報がもたらす喧噪から我々を隔離してくれます。
この静寂こそ、『個』をみつめる事ができる大切な時間。
『個』をみつめる事で己を知り、己を知る事で他者の『個』をも知る。
他者の『個』知れば、他者の『個』を敬う関係性を築く事が、社会に生きる人間にとって大切である事に気づく事ができる。
それが小学生でも感じる事のできる、書道の大きな特徴のひとつです。
真っ白な『無』に、真っ黒な『有』で、自分だけの宇宙を創造するのですから、単純に面白い行為なのです。
書道は一人でもできますが、同じベクトルを持つ書友と同じ空間で『個』を感じながら筆を走らせる行為は、また格別の味わい深さがあるのです。
書友が作り出すその『創造空間』から受ける刺激に、成長を促されます。
天真爛漫な子供の描いた線に感動したり、自分より優れた書技を持つ書友の呼吸法に感心したり、日々学べることが教場にあります。
さて、今まで述べてきた事にAIがとってかわった方が良い部分はありましたか?
前頭葉を鍛えた人間なら、AIと共存する事ができるようになるでしょう。
なぜなら、優れたAIならば尊重するに値する事を理解できるようになるからです。
私は、AIからも尊重される人間であるためにも、書道は必要と考えているのです。
書道で心を豊かに育んでいきましょう。