『井の中の蛙大海を知らず、されど空の深さ(青さ)を知る』
壁を見つめているだけで何かを悟る事だって出来るかもしれませんしね。
まして、空を見上げて悟りを得たとすれば、宇宙に飛び出してしまいそうですよね。
『井の中の蛙大海を知らず』は荘子の言葉だそうです。
『されど空の深さを知る』は、日本に伝わった後付け加えられたと言われています。
付け加えられなければ、見識の狭い人と言う意味ですが、『されど空の深さを知る』を付け加えると、真逆の意味になるから不思議ですね。
荘子は老荘思想の荘子です。
政治色の強かった老子に比べると、より庶民的な思想だそうです。
『史記』には、荘子についてこんな逸話が記されているそうです。
楚の威王が荘子の評価を聞き宰相に迎えようとし、礼物を持って荘子を訪ねた。すると荘子は「千金は大したもの、宰相は最高の地位でしょう。しかし郊祭の生贄になる牛をご覧なさい。長年、美食で養われ、錦繍で飾られ、最後には祭壇にひかれていく。その時いっそ野放しの豚になりたいと思っても手遅れ、、、。 私はは自由を縛られるより、どぶの中で遊んでいたい。気の向くままに暮らしたいのです」といい断った。
『どぶの中で遊ぶ』のは気が進みませんが(^○^)、自由に野を走り回る狼は理想的ですね。
マスコミが報道できない色んな裏の事情もあるのでしょうが、自由を尊しと思うのであれば、権力の側についた時、それが民間であったとしても、引き換えに失う物がある事を知るべし、なのかもしれませんね。