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全国一般東京東部労働組合の記録

東横イン秋田駅東口店元副支配人「名ばかり管理職」で残業代取り戻す

2014年06月02日 10時26分22秒 | ビジネスホテル東横イン

写真・東横イン秋田駅東口店の入っているビル

 東横イン秋田駅東口店元副支配人のM.Fさん、未払残業代を申告。

"管理監督者"は名ばかり、東横インが残業代を支払う!

 昨年まで東横イン秋田駅東口店に勤務していたFさんは、副支配人として、支配人補佐さんの不在の中、店舗の切り盛りをしてきました。しかし、①「指導」の過程で、パワハラをうけたこと②お客様に殴られ被害にあったこと③無理やりの退職勧奨で、解雇されたこと④残業代が未払いであること、等々の納得のいかない問題を解決したいと、昨年8月に全国一般東京東部労働組合に加入し、会社側と交渉しました。
 しかし会社側は、無理やり解雇を認めず、すべてに対して誠意ある回答をしてきませんでした。

 納得のいかないFさんは、秋田労働基準監督署に、労働基準法第37条違反で、会社側の残業代未払いの違法を申告しました。こうした中で会社側は、未払い残業代の請求に関して、就業規則に基づき『副支配人は管理監督者でありますが、・・・・・・・、時間外労働あるいは深夜労働があったと主張する各日ごとに、①その主張する時間外労働あるいは深夜労働の時間帯と、②その時間帯にどのような仕事をしていたのか、を明確にできる資料を提出してください』(2014年1月23日「会社回答」より)と、傷口に塩を塗るような回答をしてきました。
 もとよりFさんは、「タイムカードは押してはならない」と言われていたため、長時間労働の証拠となるものはありませんでした。また、仕事の日報・メモなども、あまりの忙しさの中で記録できず、残っていませんでした。しかし、定時間の19時を過ぎて、日付の変わる24:00ぎりぎりまでの勤務が、ほとんど毎日続いていたことは事実でした。

2014年3月28日、秋田労働基準監督署が、(株)東横インに、「労働基準法第37条違反の是正勧告書」を出す!

秋田労働基準監督署は、(株)東横イン代表取締役に対し、『労基法第37条違反』 『貴事業場で、適切な労働時間管理が行われていないことにより、元労働者M.Fが法定労働時間を超えて働いた分の賃金が、二割五分以上の率で計算されて支払われていなかったこと』を、『平成24年6月まで遡及して不足分を支払ってください』と、文書で勧告しました。
東横インの総務部長さんは、3月28日に、是正勧告書を受け取りました。そして、M.Fさんには、要求額にはかけ離れていましたが、479,693円の未払残業代(税金分は引かれる)が振り込まれました。
困難な未払残業代の請求でしたが、経理事務のパソコンログアウトの時間を頼りに、不十分ですが未払残業代が確定されました。

支配人も副支配人も就業規則では「管理監督者」ですが、名ばかり監督者であり、労基法第41条2号のいう(労働時間等に関する規定の適用除外を受ける)管理監督者ではありません。
M.Fさんのあきらめず粘り強い闘いが、労基署を動かし、未払残業代を勝ち取りました。
そして更に労基署は、会社側の主張する、『定時終了時の19時から15分間は「休憩時間」で休むことになっている』『残業代は払えない』とういう主張を認めず、支払いを勧告しました。
F.Kさんが頑張ったのは、理不尽な扱いをされたことに対し一矢報いたいとの思いもありましたが、現役で苦労されている支配人・副支配人の皆さんが少しでも報われる道筋を作ろうとしたからにほかなりません。そのことが大好きだった東横インの発展につながるとの気持ちからでした。

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2014,4,21 M.Fさん(東横イン秋田駅東口店元副支配人)から寄せられた"感想文"です。

この度は、本当に労働組合の方々に相談していなければ、このような結果にはなっていなかったと思います。本当にありがとうございました。

私は、東横インが大好きでした。どんなに残業が続いても、過酷な労働時間であっても、「いつか会社がわかってくれる」、という気持ちで頑張ってきました。ところが、"ある事"をきっかけに、イジメが始まり、心身共に疲れ切っていたころ、組合のHPを拝見させて頂き、思わず相談メールを送信しました。でも、メールを送ったものの会社にバレたらと思うと怖くて前に進むことが出来ませんでした。
そして更に、それからすぐ退職勧奨を受けるようになってしまいました。

当初、会社(本社)にイジメの事実を報告した時には、「守る」と言われていましたが、その後、「イジメは無かった」という風に、自分に対する評価が180度変わっていったことに憤りを感じました。
私は大型店舗にも関わらず、支配人補佐が不在だった為、"全てやらなくてはいけない状態"でした。本当にいつ帰れるかわからない日々を送ってきました。どれほどの残業をしてきたかわからないほどの時間を店舗で過ごし、会社の為に身も心もボロボロになりながら頑張ってきました。しかし、「タイムカードが無いということだけで残業代が認められない」、との事でした。それどころか、支配人候補時代の認められていた残業代さえも「不正だ」と言われるなど、もうとても我慢ができませんでした。
どこまでも残業代を支払いたくないという会社のやり方に失望しました。

そこで、労働組合のアドバイスで経理パソコンのログアウト時間が、残業を証明できるのではないかと言うことで、労働基準監督署に行き、是正勧告をして頂き、何とかその分だけでも認めさせることができました。
弱い者は切り捨てられる。都合の悪いことは誤魔化して、無かったものにする。私にはそう感じられ、残念でたまりませんでした。

私は会社が大好きでした。そして何より店舗のスタッフが本当に大好きでした。しかし、いつクビになるかわからず、ビクビクしながら働いていました。こんなことは、あってはいけないことです。
現役支配人の皆様、副支配人の皆様、会社の為にも自分の為にもタイムカードの打刻をし、「不正」を少しでも減らして下さい。

今回、労働組合のお力添えがなければ、何も出来ずに終わっていました。本当に感謝しております。
ありがとうございました。

M.F

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