(写真:2月8日、パープルダイヤル設置をPRする関係者)
2011年5月10日
全国一般東京東部労組五の橋産婦人科支部
書記長 三田村 博子
日頃のご支援ありがとうございます。
私は、2月8日から3月27日まで行われた、内閣府パープルダイヤルの電話相談に参加しました。
(五の橋産婦人科支部三田村書記長)
パープルダイヤルプロジェクトとは、内閣府のDVや性暴力の実態調査に基づいて緊急に取組まれたもので、テレビCMや電車の中吊り広告などで気づいた方もいらっしゃることでしょう。
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<パープルダイヤル開始時の産経ニュース>
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110208/plc11020819400012-n1.htm
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私は、2000年頃から性暴力被害者支援看護職として支援者養成などに取り組んできました。今回、支援経験者として参加協力させていただきました。
電話相談については具体的にお伝えすることはできませんが、参加して感じたことを少し述べたいと思います。内閣府の男女共同参画室の調査では、DV被害、同意のない性交渉などの被害を受けても公的な窓口へ相談される方が4割程度といわれています。
パープルダイヤルは、50日間24時間相談電話と短いプロジェクトではありましたが、日本初の全国的なDV、性暴力支援が始まったことは画期的なことだと思いました。
DVの相談窓口はすでに各自治体に設けられていますが、被害を受けている人にとってはそこにすらたどり着けないのが現状ではないかと思います。DVや性暴力によって力を奪われてしまうと経済的、社会的、精神的不安定です。今回は、フリーダイヤルにしたことで安心して電話できる条件だったことは良かったと思います。
そしてまた、短期の支援に終わらせるのせはなく、パープルダイヤルを継続していく動きもあることは大変意義あることです。経済的裏付けは必要不可欠ですが、今まで民間のNPOやボランティアで支えられてきた支援の活動に、国の力が加わったことでようやく諸外国に恥ずかしくないレベルに近づいてきました。
国としての性暴力被害者支援の取り組みは、欧米から30年は遅れていると言われています。また、韓国などアジア諸国も欧米に足並みをそろえる政策が急ピッチに進められています。日本は、先進国などと言われますが、性暴力被害者支援においては後進国なのです。
私は、DVや性暴力問題と労働問題には共通した部分があると思います。生きにくさ、脅かし、人権侵害など人を支配抑圧する構造は同じです。
みなさん、これからもこういった活動にもご支援おねがいします。
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三田村さんには「性暴力被害支援看護師」として、NPO法人労働相談センターの活動に協力をいただいています。
DVや性暴力に関するご相談がありましたら、NPO法人労働相談センター(電話03-3604-1294)に三田村さん宛ご相談ください。
内閣府の一セクションとして、取り組んで頂きたいですね。
365日24時間受け付けて頂きたい。