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写真=東京都・事業団と第2回団交にのぞむユニオン側
東京都・事業団は臨床心理士のワーキングプア状態を是正してください
私たち全国一般東京東部労組・臨床心理士ユニオンは本日(4月24日)、ユニオンメンバーが勤務している東京都の児童養護施設を管理する社会福祉法人東京都社会福祉事業団との第2回団体交渉を開きました。
会場は前回と同じ東京・高田馬場にある事業団の会議室です。ユニオン側から出席したのは木村委員長をはじめ支部メンバー5人と本部2人の計7人。事業団側は高島副参事、大場事務局次長ら4人でした。
団交の冒頭で事業団側から驚くべき発言がありました。前回の第1回団交について私たちが内容を報告した当ブログの記事を「一方的に載せたことを抗議し、削除を求める」というものです。
労働組合が団体交渉の内容をブログを含めたホームページ、機関紙、ビラなどを通して知らせるのは当たり前のことです。隠す理由はどこにもありません。事業団側は何を恐れているのでしょうか。
ユニオン側が求める心理職の賃金・待遇の改善については「国の単価や他団体との均衡を踏まえたものと認識している」として応じない姿勢を見せました。
国の単価を低処遇の理由に持ち出すこと自体が、独立した事業体である事業団の存在理由を疑わせるものです。他団体(東京都など)の心理職と比べても事業団の処遇が低いのは明らかです。
そもそも事業団の理事会は専門職の心理士たちが「手取り13万円」という文字通りのワーキングプアのままでいい、と本当に考えているのでしょうか。
心理職の臨時職員の交通費が400円で頭打ちになっている問題も、事業団側は前回「実態を調査し、現状との間に格差がある場合にはそれを是正する方向で検討する」という確認書を交わしておきながら、「今年度については現行どおり。実態調査はやっていない。どうするかは今後検討していく」と述べるなど不誠実な対応でした。
「遅番」勤務の長時間化(6時間→8時間)の問題については、「雇用更新申込書の提出があったから合意したということだ」として「決着済み」という回答でした。
ただでさえ安い賃金で、さらに長時間化になっても1円も賃金に反映されない不利益変更をだれが好きこのんで合意するというのでしょうか。申込書を提出しないと退職という瀬戸際に立ち、ケアを必要としている子どもたちを置いて施設を去るわけにはいかないというギリギリの思いでそれぞれが提出せざるをえなかっただけです。あくまで異議を留保しながらの契約更新だったのです。こうした実態をまったく見ようとしない事業団のやり方は許されません。
ユニオンが要求している組合掲示板の設置などについても、別の労組には供与しているにもかかわらず「信頼関係がない」という理由で断ってきました。
臨床心理士ユニオンは心理職のワーキングプア状態の打開に全力をあげます。全国の心理士はユニオンで団結しましょう。
あとブログの掲載ですが、確かに片方からだけの情報提供は好ましいとは思いません。事業団側からの情報開示も望みます。両者の意見を聞きたいです。