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全国一般東京東部労働組合の記録

なぜ添乗員は立ち上がったか シリーズ4

2008年12月30日 10時42分43秒 | なぜ添乗員は立ち上がったかシリーズ

(写真:12月4日の派遣法抜本改正を求める日比谷集会で登壇するHTS支部と発言する大島さん)

<労働組合=東部労組HTS支部をつくって良かったと思うこと>

 労働組合結成が「添乗員に人権を!」への第一歩

シリーズ4回目の今回は、東部労組HTS支部の組合員から「組合をつくってよかった」ことについて書いてもらいました。

以下、組合員である大島さんからの寄稿です。

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1人ではできなかったこと、1人や仲間とだけではただの不平不満でしかなかったことが、「改善」という形になっていった。これは、東部労組HTS支部を結成して最初にあげられる良かったと思うことです。

そもそもの目的であり、私達のスローガン「添乗員に人権を!」への第1歩でした。

そして、小さな業務のことから大きな待遇改善まで、今はまだその途中ですがその中で、「人の力」を信じるようになったのは最も大きなことでした。

不慣れなことに仲間同士が支え合い、賛同してくれる仲間が増え、本部スタッフの方が全面的にバックアップをしてくれて、他支部の方々が協力を惜しまず、やがて全国の添乗員や関係者、応援してくれる方々の支援をいただくまでになったその過程1つ1つに、感謝の気持ちを自然と覚えました。
そして今の私がいて、これからも頑張ろうと思える。頑張ることそのものよりも、支援してくれる方々に応えられることを嬉しく感じています。

勉強もさせてもらっています。
添乗員生活14年、常に勉強で、歴史や習慣、世界を知ることや、お客様とのふれ合いで感じる人間心理など、いつも今でも学ぶことばかりで、ずっと必死にやってきました。
これらは興味と共に、これからも発展させていきたいと思っていますが、ふと気がつくと、あまりにも世間知らずにもなっていました。
新聞は可能な限り読んでいます。
けれども、労働組合に加入して初めて派遣やアルバイトでも雇用保険に入れるということを知りました。ただの無知だったのかもしれませんが、入りたい、入れるようにしようと思うことさえこれまでありませんでした。
どうして深夜残業すらつかないのだろうと、疑問にも思いませんでした。
会社勤めをしたこともありましたが、あまりにも長い間、添乗に直結することへの日々の学びに追われて、いつの間にか「世間の常識」がおろそかになっていたのです。

それに気付かせてくれ、いろいろ教えてくれたのが東部労組です。
雇用保険の資格確認請求のため、職業安定所に行きました。労働基準監督署、社会保険事務所、東京都労働局、厚生労働省、議員会館、国会の傍聴、東京都労働委員会、自分達の問題を軸にそれぞれの存在と意味も知りました。

そして自分達を支援して下さった方々を逆に支援するなどして、いろんな方の抱えている様々な問題も知り、考える機会もありました。それにより、ニュースで報じられている社会問題を、ごく身近に現実味を持って感じ取ることもできるようにもなり、少しは社会と関わっている気にもなっています。

私自身があまりにも狭い範囲だけにいたせいか、広がりを持てるようになったことは組合活動のおかげだと思っています。

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16 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ありがとう (大阪添乗員)
2008-12-30 19:29:59
良く分かります。つい最近まで私たちは諦めていましたもの。
読ませてもらいながら「そうか」「そうだった」と何回も頷きました。

あと、組合員の皆さん、大変なご苦労もお有りになっているでしょうに、逆にいつもいつも私たちを励ましてくださり本当にありがとう。
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NHK (国内添乗)
2008-12-30 22:37:40
この間のNHKでの特集も家族全員で見ています。衝撃的でとても感動しました。
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私も (Unknown)
2008-12-31 16:34:33
私も添乗員の仕事は大好きだけど、将来の不安は隠せない。
低賃金で、拘束時間が長く、保険も何の補償もない。
貯金どころか、毎月赤字。もう貯金も底をつきそう。
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私もです (Unknown)
2008-12-31 17:15:17
正直言って私も7年間添乗員として働きましたが年収200万円を越えたことは一度たりともありません。
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ツアー中の病気 (国内)
2008-12-31 18:19:50
国内ツアーは、過酷です。朝4時、5時起床、深夜0~2時帰宅・就寝という慢性睡眠不足状態でこなします。ある日、朝、少し風邪気味かなとは思ったのですが、休めるわけがありません。ツアーの昼ごろから体の節々が痛くて頭がぼんやりして来ました。長時間のバス移動の時間は無理に動かずに極力安静にするように努めていましたが日帰りツアーが終了した22時には、もうふらふらの状態。自腹タクシーで帰宅したのは深夜。39度の熱で家族がびっくりして救急病院へ直行。すぐに点滴。その後、旅行会社に「添乗員が風邪をひくのは気の緩み」と言われた時には、おもわず本気で殴りかかりたい衝動にかられました。
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あけましておめでとうございます (インハウスなのに2重派遣されてます!)
2009-01-01 11:06:06
今年がHTS支部並びに東部労組さんにとって、益々の飛躍の年になりますよう、
私達もできることから精一杯がんばっていきたいと思います。
今年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。

・・こうしてコメントを読ませていただくと・・
単に待遇の面だけでなく、添乗員を全く人間扱いしていない業界の姿勢にぞっとします。
尤も、人間だと思っていたら、あの待遇を提示したりできませんか。

こんな考え方の業界ですから、到底お客さまのことを考えている・・
とは言えませんねえ。旅行代金を安く見せかけるための姑息なOP。
ツアー代金を削りに削り、土産物屋に寄りたくり売り上げもないのに業者から
コミッションを無理やり奪っていく。質の悪いツアーなんて旅行なんて言えないシロモノ。

今年は旅行会社のこうしたカラクリを世間の方々に知っていただきたいです。
会社名とツアータイトルを実名で書き込みたいぐらいの怒りでいっぱいです!
添乗員の労働条件の悲惨さとともに、この業界の非人道さを暴露して行きたいです!

安いツアーほど、危険がいっぱいあること。毎年繰り返される悲惨な事故がまた
起こらないように、お客さまに広く訴えていきたいです。

そして未だに、間違った認識を持っている添乗員仲間への啓蒙活動もがんばりたいと思います。
今年が更なる実りの年になりますように、仲間のみんな小さなことでもがんばってこー!
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添乗員が風邪をひくのは気の緩み? (地方現役)
2009-01-02 08:46:05
新年おめでとうございます。
↑の「添乗員が風邪をひくのは気の緩み」って酷すぎ。
こっちは過労で体ボロボロ。健康保険もないのに。
添乗員はロボットですか。
そっか、ロボットには残業代払う必要ないものね。
皆さん、お互いに、おバカな事をいう人に負けないで頑張りましょうね。
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団結 (海外添乗員)
2009-01-02 15:06:05
やはり、団結しなければ会社になど立ちうちできない。がんばろうツアコン!ようやく派遣添乗員にも、権利を主張できる時代がやってきたのだ。

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旅行業界の無法状態 (旅行客)
2009-01-03 08:02:04
ヨーロッパ旅行。5日目でフランスの添乗員さんが交代した。1週間35時間労働が法律で決まっているので強制的に休まなければいけないためということだ。とても明るく健康的に感じた。日本の添乗員さんは皆さん疲れきっていると見えるのはわたしだけ。
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ツアー中の病気 (へとへとツアコン)
2009-01-03 13:57:31
添乗員の社会的地位は、とても低いものに思えるときがあります。つい最近ツアー中に突然睡魔に襲われ、倒れかけました。なんとかホテルまでたどり着き、近くの病院で診てもらい事なきを得ましたが、医師からは、睡眠不足を厳しく叱られました。添乗員の地位の向上について現在、真剣に考えなければならない時代です。社会的に認められ、添乗員という仕事をやってみたい。ぜひやりたいという次の世代の子たちのためにもそう思います。
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