(写真:12月4日の派遣法抜本改正を求める日比谷集会で登壇するHTS支部と発言する大島さん)
<労働組合=東部労組HTS支部をつくって良かったと思うこと>
労働組合結成が「添乗員に人権を!」への第一歩
シリーズ4回目の今回は、東部労組HTS支部の組合員から「組合をつくってよかった」ことについて書いてもらいました。
以下、組合員である大島さんからの寄稿です。
1人ではできなかったこと、1人や仲間とだけではただの不平不満でしかなかったことが、「改善」という形になっていった。これは、東部労組HTS支部を結成して最初にあげられる良かったと思うことです。
そもそもの目的であり、私達のスローガン「添乗員に人権を!」への第1歩でした。
そして、小さな業務のことから大きな待遇改善まで、今はまだその途中ですがその中で、「人の力」を信じるようになったのは最も大きなことでした。
不慣れなことに仲間同士が支え合い、賛同してくれる仲間が増え、本部スタッフの方が全面的にバックアップをしてくれて、他支部の方々が協力を惜しまず、やがて全国の添乗員や関係者、応援してくれる方々の支援をいただくまでになったその過程1つ1つに、感謝の気持ちを自然と覚えました。
そして今の私がいて、これからも頑張ろうと思える。頑張ることそのものよりも、支援してくれる方々に応えられることを嬉しく感じています。
勉強もさせてもらっています。
添乗員生活14年、常に勉強で、歴史や習慣、世界を知ることや、お客様とのふれ合いで感じる人間心理など、いつも今でも学ぶことばかりで、ずっと必死にやってきました。
これらは興味と共に、これからも発展させていきたいと思っていますが、ふと気がつくと、あまりにも世間知らずにもなっていました。
新聞は可能な限り読んでいます。
けれども、労働組合に加入して初めて派遣やアルバイトでも雇用保険に入れるということを知りました。ただの無知だったのかもしれませんが、入りたい、入れるようにしようと思うことさえこれまでありませんでした。
どうして深夜残業すらつかないのだろうと、疑問にも思いませんでした。
会社勤めをしたこともありましたが、あまりにも長い間、添乗に直結することへの日々の学びに追われて、いつの間にか「世間の常識」がおろそかになっていたのです。
それに気付かせてくれ、いろいろ教えてくれたのが東部労組です。
雇用保険の資格確認請求のため、職業安定所に行きました。労働基準監督署、社会保険事務所、東京都労働局、厚生労働省、議員会館、国会の傍聴、東京都労働委員会、自分達の問題を軸にそれぞれの存在と意味も知りました。
そして自分達を支援して下さった方々を逆に支援するなどして、いろんな方の抱えている様々な問題も知り、考える機会もありました。それにより、ニュースで報じられている社会問題を、ごく身近に現実味を持って感じ取ることもできるようにもなり、少しは社会と関わっている気にもなっています。
私自身があまりにも狭い範囲だけにいたせいか、広がりを持てるようになったことは組合活動のおかげだと思っています。
そう思うと宴会をすることがなんかばからしくなってきました。
手当てもでないのに遅くまで・・・・
でもってホテル貸し切っての宿泊イベントなんて遅くまで働いて夕食も22:00頃やっととれるって感じ。。
仕事はちゃんとしますがそれなりのお給料をもらわないと!!!(怒)
なんというあきれた会社でしょうか…。
個人的には利用したくないですね。
みんなに話したほうがいいですよ。
他にもこのようなおかしな例があるなら、もっと教えてほしいです。そしてもっと広く多くの人に知ってもらうべきです。
ツアー最終日にコースが急変した台風に遭遇してしまい那覇空港が終日閉鎖に。
添乗員は次の日の航空機の座席を確保するために、空港で手続きを行うのですが、
既に次の日の便も全て満席でキャンセル待ちも虚しく2日の延泊となってしまいました。
お客様に事情をお話しすると「ホテル代は出してくれるんでしょう?」
と言われ、「天候による旅程の変更は免責事項となっています。
つまり申し訳ございませんが、お客様のご負担となります」と答えました。
すると数組のお客様が「お金使っちゃってホテル代なんて出せない。
貸してくれるんでしょう?」と仰られました。OPばっかりのツアーだったので
添乗金はいっぱい残っていました。会社へ電話をかけてことの次第を報告すると
「金?そんなもん貸せない。客にどうにかしてもらうしかないな。
添乗員が個人的に貸してやればいいじゃん」と言い放たれました。
どうして薄給の添乗員がいくら台風料金で安くしてもらったとはいえ、
10人近いお客様の2泊分の宿泊代を貸すことができるのでしょうか?
旅行会社の所長の話は続きます。
「貸せないなら、その旨客に話して、客には野宿でもしてもらうしかないな。
こっち(旅行会社)に責任は無いからな!」
仕方なくお客様にそのようにお話しました。カードを持ってらっしゃった
方はそれで凌がれましたが、全く何もない若いお客様がいらっしゃいました。
まさか本当に野宿をさせるわけにもいかず、わたしのカードを使って
お金を工面いたしました。幸い、そのお金は返していただくことができましたが
これって、おかしくないですか???
添乗員の社会的地位は低すぎです。
↑の「添乗員が風邪をひくのは気の緩み」って酷すぎ。
こっちは過労で体ボロボロ。健康保険もないのに。
添乗員はロボットですか。
そっか、ロボットには残業代払う必要ないものね。
皆さん、お互いに、おバカな事をいう人に負けないで頑張りましょうね。
私達もできることから精一杯がんばっていきたいと思います。
今年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。
・・こうしてコメントを読ませていただくと・・
単に待遇の面だけでなく、添乗員を全く人間扱いしていない業界の姿勢にぞっとします。
尤も、人間だと思っていたら、あの待遇を提示したりできませんか。
こんな考え方の業界ですから、到底お客さまのことを考えている・・
とは言えませんねえ。旅行代金を安く見せかけるための姑息なOP。
ツアー代金を削りに削り、土産物屋に寄りたくり売り上げもないのに業者から
コミッションを無理やり奪っていく。質の悪いツアーなんて旅行なんて言えないシロモノ。
今年は旅行会社のこうしたカラクリを世間の方々に知っていただきたいです。
会社名とツアータイトルを実名で書き込みたいぐらいの怒りでいっぱいです!
添乗員の労働条件の悲惨さとともに、この業界の非人道さを暴露して行きたいです!
安いツアーほど、危険がいっぱいあること。毎年繰り返される悲惨な事故がまた
起こらないように、お客さまに広く訴えていきたいです。
そして未だに、間違った認識を持っている添乗員仲間への啓蒙活動もがんばりたいと思います。
今年が更なる実りの年になりますように、仲間のみんな小さなことでもがんばってこー!
低賃金で、拘束時間が長く、保険も何の補償もない。
貯金どころか、毎月赤字。もう貯金も底をつきそう。
読ませてもらいながら「そうか」「そうだった」と何回も頷きました。
あと、組合員の皆さん、大変なご苦労もお有りになっているでしょうに、逆にいつもいつも私たちを励ましてくださり本当にありがとう。