大幅賃上げを実現しよう！コナカ第１６回団交報告

　写真＝５月１日メーデーに参加したコナカ支部委員長（左端）ら　

５月１４日、私たち全国一般東京東部労組コナカ支部とコナカ経営陣との第１６回団体交渉が都内の会議室で開かれました。組合側５人、会社側４人の出席でした。

組合の力でさらなる大幅賃上げを実現させましょう！

春闘の賃上げ交渉をめぐって、前回の団交で会社側は「賃上げ額は５月２０日の役員会で決定する」との回答でしたが、５月１３日に臨時取締役会議を開いたとのことで急きょ役員会の前に団交を持つことになりました。

この日の会社回答は「少なくとも定期昇給で４０００円は確保した。近日中にさらなる上積みを図り正式決定したい」というものでした。これに対して、組合側は「４０００円ではまったく足りない。定期昇給ではなく、ベースアップで全員一律の底上げを実現するべきだ」と改めて要求しました。

会社側は「既存店の売り上げが昨年対比で１０％落ちている厳しい業況だから」「ベースアップは一昨年にやったから」「同業他社の平均年収と比較してもコナカの賃金は低くはない」などと主張しました。

しかし、組合員からは「業績悪化の責任は経営陣にある。従業員に痛みを押しつけるのではなく、経営陣こそが真っ先に痛みを引き受けるべきだ」「入社７年目で月の手取りが１７万円。決してぜいたくしていないのに毎月、貯金を切り崩さないと生活できない。貯金が底をついたらどうすればいいのか」「ぎりぎりの生活を強いられている従業員と高額な報酬を得ている経営陣を平均した年収で見ても意味がない」「報奨金も勝手にカットされた。社員にとっては例え月５０００円でも生活に大きな影響を与える」「１着１着努力して売っているのに、小さい店舗というだけで給料が抑えられている」といった怒りの訴えが相次ぎました。

沼田専務は「４０００円という定期昇給が、みなさんにとって不満な額というのは認識している」と話したうえで、「早ければ今週中にもさらなる上積みを検討して、最終的に組合に回答したい」と述べました。

また、組合側は６月２５日に支給される夏期一時金（ボーナス）についても、生活悪化を防ぐために例年を上回る支給を求めました。

コナカの社員のみなさん！大幅な賃上げを実現する力は働く者の団結にあります。東部労組コナカ支部といっしょに声を上げましょう。

パート社員・契約社員の待遇改善を勝ちとりましょう！

この日の団交では、会社側から新たにパート社員と契約社員を対象とする就業規則（賃金細則）の案が提示されました。

組合側は、解雇や「雇い止め」（契約満了での更新打ち切り）が会社側の恣意的な裁量でやれるという恐れを抱かせる表現になっていること、有給休暇の「時季変更権」が拡大解釈される危険性があることなどを指摘しました。

「服務心得」の規定で「会社にとって不都合と認められる行為をしないこと」「会社の信用を傷つけ、または不名誉となるような行為をしないこと」などと定めていることについて、具体的にどのような行為を指すのかを明らかにするよう求めましたが、経営陣は一切回答しませんでした。こうした規定は経営陣への批判や社員からの要求を封殺する狙いがあると疑わせるものです。

とくに「懲戒処分」の規定にある「違法な争議により、会社の業務の運営に重大な影響を与えたとき」という項目に至っては、憲法で保障された争議権と労働組合を敵視する姿勢と言わざるをえません。「違法な争議」とは何かを、やはり具体的に会社側は示せませんでした。この項目を組合側は削除するよう求めました。

また、正社員には支給される退職金が、パートや契約社員には「支給しない」と就業規則案で明言していることについて「パート・契約社員への差別をやめて、正社員と均等に扱うべきだ」と要求しました。賞与などその他の待遇についても正社員との格差是正を訴えました。

組合側からは最後に「非常に問題がある就業規則の案なので、会社側が一方的に強行せずに引き続き組合と話し合っていくべきだ」と継続協議を申し入れました。

コナカのパート社員・契約社員のみなさん！東部労組コナカ支部に入って、正社員との差別待遇を許さず、権利拡大を会社に要求しましょう。

上司によるパワハラ事件と人事部の対応を告発！

団交の席上、松田組合員は昨年４月に勤怠管理の件で上司に問い合わせた際に「会社を辞めろ」という暴言を浴びせられたことを明らかにしました。また、その一件を人事部長に報告したところ「松田さん、そんなに大げさに言わないでよ」と言われただけで、人事部として適切な対応を取らなかったことを批判しました。

人事部長は当時、その上司に事情を聴くなどの調査や改善指導を実施したかどうかも「よく覚えていない」と言うのです。組合員からは「パワハラ行為であり、解雇権のらん用だ」「人事部は何のためにあるのか」「なぜ適切な指導を行わないのか」と怒りの声がわき起こりました。

東部労組コナカ支部は、上司によるパワハラ行為と経営陣の無責任な対応を絶対に許しません。パワハラや職場のいじめに悩んでいるコナカ社員は相談してください。だれもが働きやすい職場を組合の力で実現しましょう。

「名ばかり管理職」是正の姿勢を見せず

今回の団交でも組合側は、店長に過去分の残業代を支払うよう求めました。しかし、会社側は相変わらず「店長は管理監督者だったので払わない」という見解を変えず、「名ばかり管理職」問題を是正する姿勢を見せませんでした。

コナカの現役店長がアピールする５月１９日の「名ばかり店長」集会に集まりましょう！（http://blog.goo.ne.jp/19681226_001/e/dd09ed0590d44a005c2dd7f05ecc68c3）