HTS UNION NEWS VOL.11号（9月11日発行）より

不払い残業代＝「みなし労働」の是非を問う裁判ですが、来る12月21日、いよいよ証人尋問が行われることになりました。
（全国一般東京東部労働組合ＨＴＳ支部ニュースより）

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HTS UNION NEWS VOL.11号（9月11日発行）
全国一般東京東部労働組合ＨＴＳ支部
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夏休みも終わり、秋の行楽シーズンが待ちかまえています。添乗員のみなさま方、いかがお過ごしでしょうか。

今年は冷夏だったとはいえ、夏の疲れが出てきがちなこの頃、体調管理に注意してお過ごしください。

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現在、塩田委員長の不当解雇をめぐる東京都労働委員会（都労委）やその他のことも含め、裁判中心に動いていますが、添乗員のみなさま方の待遇改善の手を休めているわけではありません。昨年冬に、すでに取得されている社会保険の組合員１名分について、さらにさかのぼり１年分の加入ができないかを社会保険事務所に問い合わせ、今年５月、１年12ヶ月は無理でしたが、７ヶ月分さかのぼることが実現しました。これは大きなできごと、快挙と思われます。たとえ７ヶ月分とはいえ、年老いて年金生活に入った際、個人が受け取れる額は大きく異なってくるでしょう。私たちはこういった実績を積み上げることによって、成果を出したいと考えています。

 今年に入り、海外添乗のお客様返金は、以前はリーラビルまでそのつど取りに行かなければならなかったのを、ホープビル４Ｆにて受け取ることができるようになったのも、私たちが以前より要望していた要求事項であり、また一つ私たちは実績を積み上げることができました。塩田委員長の解雇問題で忙しく、ご報告が遅くなったことをお詫びします。

 また現在では、新規採用は行われていないとのことですが、あまり以前ではお見かけしなかった方も事務所で多くお顔をあわす機会が多いように感じるこの頃です。新しい方たちには、東部労組ＨＴＳ支部ってなんだ？と思われることでしょう。私たちは2007年２月に東部労組ＨＴＳ（阪急トラベルサポート）支部を立ち上げ、添乗員の待遇改善に取り組んできました。
私たち添乗員だけで組合を起こしてはつぶされてしまうのでは、との危惧から、全国一般東京東部労組（東部労組）に力を借り、東部労組の中の「ＨＴＳ支部」としてスタートしました。ほぼ毎月一度の団体交渉、街頭でのアピール行動、様々な労働者の集会に出席して発言をしたり、マスコミの取材を積極的に受け、添乗員の労働実態を訴え、労働基準監督署に会社の法律違反を申告するなどの活動を経て、以下の待遇改善を勝ちとってきました。
●雇用保険・社会保険（健康保険・年金）への加入：従来は両保険とも未加入状態だったのです ●早朝深夜割増手当：従来はどんなに長い時間働いても追加の手当はつきませんでした ●休日出勤割増手当（７日以上のツアーでは、７日目の日当が約1.35倍に） ●年次有給休暇（年最大20日）：従来は「有給休暇」の概念自体がなかったのです ●打合せ精算超過手当：従来は「２時間に対し一律２，０００円」とし、２時間を超える業務を行ってもその分の賃金を支払っていませんでした●空港集金手当の支給 ●旅日記作成義務付けの廃止 ●備品（ガムテープ、のり、バンドエイド、ボールペンなど）の支給：従来は、「自腹」でした
などを実現させてきました。
一方、以下のとおり、私たちが要求している中で、実現していないものもあります。 ▲残業代の支給 ▲「みなし労働」の撤廃 ▲「通訳ガイド手当」の支給 ▲アンケートによる評価制度の見直し ▲ハイキングツアーでのガイド同行の義務化 ▲自宅での対客電話に対する手当の支給 ▲添乗員の社員登用制度
他にもたくさんの事項について会社側に要求を行っています。

 ＜略＞

最後に、私たち東部労組ＨＴＳ支部組合員の起こしている不払い残業代＝「みなし労働」の是非を問う裁判ですが、来る12月21日、いよいよ証人尋問が行われることになりました。
会社側より、添乗員の経験のある人物が法廷に立つそうです。会社側のとらえる添乗の実態とは、また会社側の証人として立つ添乗経験者がどのような発言をするのか、みなさん自身の目や耳で確かめていただきたいと思います。真実に起こっていることを見聞きする大きなチャンスだと思います。