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全国一般東京東部労働組合の記録

全国一般全国協定期大会でHTS、コナカ支部が報告

2007年09月10日 17時27分39秒 | 添乗員・旅行業界



全国一般東京東部労組の上部団体である全国一般労働組合全国協議会(全国に組合員が1万人、中岡基明中央執行委員長)の第17回定期大会が9月8日、9日の2日間、京都キャンパスプラザで行われました。

全国の労働組合から代議員約100名が参加する中、東部労組HTS支部とコナカ支部を代表してHTS支部日野書記長、コナカ支部中村副委員長がこの間の全国署名のお礼、現状の報告を行いました。

会場からは、コナカ支部が店長の「管理監督者」扱いを廃止させたこと、HTS支部の結成以来の闘いについて暖かい拍手と激励が寄せられました。


コナカ支部中村副委員長の発言内容(要旨)は以下の通りです

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皆様にはこの間、並々ならぬご支援、ご尽力を賜り、心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

コナカ支部は、労働センターに匿名で寄せられた『長時間労働で身体が持たない』等の声に対し、情報を寄せて欲しいというセンターの呼び掛けに、委員長の渡辺輝がセンターに直接相談に行った事から始まり、今年2月に立ち上げました。

その後、ブログでのコメントを見た全国のコナカ社員・パート社員が、渡辺委員長・笹川書記長に感銘を受け、次々に組合に集まり、会社側と団体交渉が出来るまでになりました。
その結果、過去2年分の未払い残業代、約9億円を社員に支払わせる成果をあげられました。

また、団体交渉での柱となっていた、店長の管理監督者問題においては、皆様のご協力を得て、『社員の4割に当たる店長を、総て管理監督者とするには疑義がある。』と、横浜西労働基準監督署から是正指導を出して頂きました。これに対し交渉を重ねた結果、団体交渉の場で、店長を管理監督者から外し、残業代も休日手当も支払う、と決定させました。

その他にも、副店長以下の社員に対しての40歳役職定年制度の撤廃、有給休暇の取得率向上と、給与明細への有休残日数の記載等、当たり前の事ですが、今までのコナカではありえなかった事が、次々と改善されました。

今後は、より働きやすい環境作りの為に団体交渉を重ね、会社に訴えていきたいと考えております。そして、今回の団体交渉後に発表のあった内容が、確実に遂行されるかどうかを、厳しい目で、見守っていきたいと思います。

最後に、私は今年で、社会人になり10年目を迎えましたが、組合活動に参加してからのこの半年間は、本当に多くの事を経験し、勉強させて頂きました。

労働者が、人間本来の笑顔で働ける職場作りを目指して、今後も沢山の事を学び、組合活動をしていきたいと思います。

今後も皆様からのご支援、ご協力をどうかよろしくお願い申し上げます。

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HTS支部日野書記長の発言内容(要旨)は以下の通りです。

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私たちは阪急交通社に専属で派遣されている「阪急トラベルサポート」に登録している派遣添乗員です。同じ派遣会社で継続して添乗しているにもかかわらず、ツアー1本ごとの契約で雇用保険に加入できません。身体を壊したら終わり、ツアーが少なくなったら仕事がこないなど・・・とても不安です。

20年以上添乗員をしていても年収が300万円を超えないのが現実です。私たち添乗員は日当で働いています。国内添乗員は1日働いて約9000円、海外添乗員は約12000円、平均年収は税込みで230万円です。

その日当は長時間労働で16時間から18時間働こうが同じです。こんな異常な長時間労働でこんなに低い日当しか払われない業界は他にあるでしょうか。

それに、ツアー中何かトラブルが起これば私たち添乗員の責任にされる傾向があり、仕事内容、責任範囲は増える一方で労働条件が改善されることはなく、嫌なら辞めるしかないという現実に直面していました。

そんな中、昨年の8月、知り合いから添乗員になりたい18才の高校生がいるから会ってほしいと頼まれました。目をキラキラさせて一生懸命に添乗員の仕事をしたいという、その女性に私は「この仕事はすすめられない。お父さんとお母さんにもう一度相談してほしい」と答え、こんな仕事は選んでほしくないと思い、考え直すように説得しました。それが労働組合結成のきっかけでした。私たちは、何とかしなければ、この現実を変えなければいけないと思い、今年の1月に組合を結成しました。

このたび、全国の皆様より「事業場外みなし労働をゆるすな!」の署名にご協力いただきました。この署名を8月23日に厚生労働省に提出しました。たくさんの皆様のご協力ありがとうございました。勇気がでました。

しかし、三田労基署は事業場外みなし労働は添乗員には適用されないとの申告について、いまだ結論を出していません。皆さんからいただいたたくさんの署名が三田労基署への圧力になると思います。早急に結論を出させるように厳しく追及していくつもりです。

また、9月1日には、上野駅にて業界、会社に対しても違法行為をやめるようアピール行動を行いました。
このような私たちの行動で、徐々にではありますが、私たちを苦しめていた業務のいくつかが廃止されたり、会社が危機感を感じてより改善されつつあるのだと思います。

今後も皆様の力を借りて全国の添乗員の待遇改善のため、夢を持って添乗員になりたいというあの18才の高校生のような若者のためにも、がんばりたいと思います。

これからもご支援よろしくお願いいたします。

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3 コメント

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定期大会に参加しました。 (コナカ支部副委員長・中村)
2007-09-11 15:53:51
 大会に参加し、自分達だけでなく、全国に多くの仕事に悩みを持った方々がいらっしゃる事を改めて知り、大変勉強になりました。
 今回の署名運動だけでなく、他支部の皆様が真剣にコナカに注目し、考えて頂いている事に感動しました。
 まだまだ先乗りは長いと思います。コナカ全従業員の中の一人として、飽く事無く、今後も頑張りたいと思います。
 また、機会あれば、他支部の活動や、団体交渉など拝見し、勉強したいと思います。
 今回は、参加させて頂き、また、発言の機会を頂きありがとうございました。
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コナカ支部の中村副委員長のお父さんからの手紙 (コナカ支部担当スタッフ)
2007-09-11 17:52:18
コナカ支部副委員長の中村忠久さんが誕生日の際にお父さんからもらった手紙を組合に送ってくれたので紹介します。

お誕生日おめでとう!
いつも強く正しく前向きに生きている姿勢に眩しさを感じます。これからも家族を守り、思う道を進んで下さい。少額ですが送ります。
忠久殿
返信する
HTS支部組合員 (Unknown)
2007-09-12 02:26:34
皆様がんばってますね。私も、出来る限り、それこそ力の限り、組合活動に参加して行きたいと思っています。当日参加の皆様、大変お疲れさまでした。今、活動される事により、目に見えるような成果がすぐに見えるほど、世の中は甘くはないと、常常思ってはおりますが、それよりも何よりも、活動する事により得られる大きな充足感、これは人として、かけがえのないもの、と私は思っています。そしてそれは、参加してみて初めて感じるものなのかもしれませんね。これからも、どうぞよろしく、お願いいたします。
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