蔵書目録

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『国防の本義と其強化の提唱』 陸軍省新聞班 (1934.10)

2011年10月03日 | 二・二六事件 1 内務省他

 表紙には、「国防の本義と其強化の提唱 昭和九年拾月拾日 陸軍省新聞班」とある。18.6センチ、57頁、付図2枚。

 本篇は「躍進の日本と列強の重圧」の姉妹篇として、国防の本義を明かにし其強化を提唱し、以て非常時局に対する覚悟を促さんが為め配布するものである。

 国防の本義と其強化の提唱

    目次

 一、国防観念の再検討

   たたかひは創造の父、文化の母である。
   試練の個人に於ける、競争の国家に於ける、斉しく夫々の生命の生成発展、文化創造の動機であり刺戟である。
   茲に謂ふたたかひは人々相剋し、国々相食む、容赦なき兇兵乃至暴殄ではない。
   此の意味のたたかひは覇道、野望に伴ふ必然の帰結であり、万有に声明を認め、其の限りなき生成化育に参じ、発展向上に與ることを天與の使命と確信する我が民族、我が国家の断じて取らぬ所である。
   此の正義の追求、創造の努力を妨げんとする野望、覇道の障碍を駕御、馴致して遂に柔和忍辱の和魂に化成し、蕩々坦々の皇道に合体せしむることが、皇国に與へられた使命であり、皇軍の負担すべき重責である。
   たたかひをして此の域にまで導かしむるもの、これ即ち我が国防の使命である。
   
   〔以下省略〕

 二、国防力構成の要素
  其一 人的要素
  其二 自然要素
  其三 混合要素
 三、現下の国際情勢と我が国防
 四、国防国策強化の提唱
  其一 国防の組織
  其二 国防と国内問題
  其三 国防と思想
  其四 国防と経済
 五、国民の覚悟

 なお、このパンフレットには次の紙片・葉書が挟まれていた。

  小冊子利用に関する注意
                陸軍省軍事調査部新聞班

 一、本省小冊子は、毎回数万部を印刷し相当広く配布しつゝあるも、尚ほ暫く江湖の要求に応じ得ざるを遺憾とす。最近各方面より大量の実費配布希望せらるゝ向多きを以て、大量希望者に対しては、実費を以て配布することゝ致したるに付、挿入の葉書に記載の上申込まれ度。
 二、小冊子の内容を新聞又は雑誌等に転載を希望せらるゝ向は、一応陸軍省新聞班に申出られ度。



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