るるの日記

なんでも書きます

巫女の歴史・庶民化した神・民の神々の伝導者

2021-02-18 14:46:14 | 日記
民の神々の伝導
農村、町、庶民の宗教的関心は社会不安と比例して向上した。除災求福の欲求とともに、宗教文学や芸能を喜んだ

中央貴族の変動、没落、天台宗の退潮から、下級宗教者たちの巡行による布教を余儀なくさせ、大衆農民の間にも唱導集団の遊行を活発にした

どのようにすれば庶民大衆の信仰を獲得しうるか、もっとも景迎されるものは霊的対象というより
【民の神々の伝導者たちの存在】
である

熊野比丘尼
歩き巫女
勧進聖
先達
御師
神人
説教聖
修験者
絵解法師

彼らによって
神仏の縁起
庶民信仰に関わりある社寺の霊験
とりどりの人間転生の歴史物語など
を説き演じられた

唱導宗教代表として「安居院」
語りもの文芸を集めた「神道集」
古事記、日本書紀の神話と似て非なる神々の話が語られ、現世・未来の願望信仰が展開する
南北朝頃成立



巫女の歴史・中央貴族から寵愛された傀儡目(くぐつめ)

2021-02-18 14:14:44 | 日記
■傀儡目(くぐつめ)は巡行芸能宗教集団
さまざまな呪術を使う。最大の特徴は「木人を舞わす」「妖媚をうる」「今様・吉川様・足柄」など諸雑芸に堪能

「沙石を変じて金銭となし、草木を化して鳥獣となす」
「夜は則ち百神を祭り、鼓舞喧嘩して福助を祈る」という宗教儀礼を深夜行う
百神→百大天とも呼ばれる道祖神

■その演じる諸芸能は中央貴族からの寵愛が異常なくらいであった
後白河院に今様の大曲を伝授した傀儡目・乙前。後白河院はこの遊行巫女・傀儡目老女を一世の師と仰いだ

■宮に属せず。土民に非ず。浪人。課役無し。→放浪遊行の



巫女の歴史・政治外交感覚を身につけていた厳島の巫女

2021-02-18 13:49:57 | 日記
平清盛信仰厚き厳島社
清盛は案外、王朝的信仰とその巫女に弱い

安芸の国、厳島大明神に仕える巫女たちは、舞楽・琵琶・琴・神楽・謡・今様・朗詠・風俗・催馬楽まで合わせて歌い舞うほどの芸能に堪能極まる

京都と九州をつなぐ海陸交通要衝の安芸の大社に棲む内侍は政治外交感覚を身につけていた

巫女の歴史・生きた神の憑依の寵愛

2021-02-18 13:34:50 | 日記
平家物語に登場する白拍子は芸能巫女の別名。巫呪宗教から武家政権の合理的権力思想に移行した

白拍子は今様舞の芸術的技能を正統に古代巫女から継承しながら、巫呪的側面捨像

かつては古代の神を対象とし、時に神の神妻になった信仰面に代わり、時代の時勢の神・武家の頭梁を生きた神として憑依の寵愛を甘受していく

巫女の歴史・多くの百姓女子を巫女にし妾とした神主

2021-02-18 13:18:15 | 日記
巫女が遊女に転身していく要素は原始巫女時代から存在した
三輪山型神話でも山神を迎える巫女(たまよりひめ・せせたたらひめ)は神霊が憑依するばかりでなく神妻となって神の子を生誕している

平安期「出雲の国造、神事につけて多くの百姓の女子を娶り妾となすを禁ずる」
中央から遠離する出雲大社、宗像社においては、神社の巫女が国造神主の妾化。これは国造神主の政教権力を乱用したものとして禁制対象

妾化した巫女は神霊に霊魂を捧げる以上は神主に身体を預けることも承知し、あるいは積極的に生活の手段とする者もいた