アマゾン奥地の先住民社会では、複雑きわまりない多様な動植物など生態系、すべての自然界から人間への語りかけを、コードを使って解読し、それらを分類して知的財産の体系を作っている。そのとき使われているのが、【分類】とそれを組み合わせる【構造】になる
現代人は電子的解析によって世界を認識しているが、人類ははるか以前から、自然界から送られてくる豊かなメッセージを、コードを使って解読し、世界を理解してきた。人類はそのはじまりからずっと知性的だった。その知性は具体物を用いて表現される
【現地人は鋭い能力でもって、海陸の全生物の所属性や、風、光、空の色、波の皺、さまざまな磯波、気流、水流などの自然現象のきわめて微細な変化を正確に記すことができた】
【現地人の天然資源利用はほぼ完璧で、商業時代の現在天然資源利用に、はるかに勝っていた。現在は目前の経済的利益を与えてくれるいくらかのものは徹底的に利用するが、それ以外のものはすべて無視し、破壊してしまうこともしばしばである】
現地人の用いる知性を【具体の論理】と呼ぶ。それは感覚に与えられる感性的な素材を用いて論理を働かせる。感性的なものと知的なものの2つが結合した論理だ
現代の私たちのように抽象的な概念によって物事を判断しようとするのではなく、この世界に満ちあふれている自然界と人間界の具体物を用いて思考する
先住民のものの考え方は、感覚的な能力を総動員しながら、世界を知的に認識していく