るるの日記

なんでも書きます

動物は自然との矛盾はないが、人間は自然と矛盾がある。そんな人間は必要?

2021-06-30 08:42:17 | 日記
神話はあえて社会の規則を反転したり否定しながら、宇宙の中での人間の生の意味を考える。神話はこの世界が矛盾として成り立っているという認識に立つ

分類することで文化は作られるが、それによって自然は否定され、文化は自然との間に矛盾をはらむ。この矛盾は人間が地上に出現したことから発生した根本的矛盾。動物には、この矛盾はない

自然と矛盾する文化を作る人間って、宇宙の中で必要なの?謎

その矛盾を乗り越えるものとして神話が生れた





神聖なる鷲狩り

2021-06-30 08:28:24 | 日記
■先住民にとって天空は大きな劇場。高いところを旋回する鳥、地上近くを飛ぶ小鳥、地上に巣を作りながら高いところへ真っ直ぐ飛び上がる鳥。天空に登場する鳥は、先住民にとって、重要な思考素材だ

アメリカ先住民にとって、鷲や鷹のように高いところを飛ぶ鳥は、天に近い生き物だから、高貴で特別な存在だった

♦️神聖なるヒダツァ族の鷲狩
まず地面に穴を掘り、木の葉や枝で見えないようにその穴に隠れ、葉や枝の上にはウサギやリスなどの生肉を置いておく

それを見つけた鷲が生肉めがけて降りてきて食べ始めた時に、狩人は穴の中から手を出して鷲の脚を掴む

そして鷲を絞め殺し、その羽をとって肉を食べる

ヒダツァ族の神話では、この聖なる狩りの方法は熊から習ったと言われている。だが生態に合わないのでクズリ(イタチ類・小型の熊に似る)だろう

■天高いところにいる動物を、地下の低い位置で捕まえ、血を流さず絞め殺す。これは神聖なるものに対する重要な作法。しかも高いところを飛ぶ鳥が地上を舞い降りてくると、天は一気に地上と結合する【反対物の一致】

■重要なのは、動物捕獲に普段は女性は関与してはいけないが、この鷲狩りだけは生理中の女性が参加する。この狩りは血を流した動物が鷲を引きつける。遠く離れている者同士を、血を仲立ちにして接近させている。だから体から血を流している女性を狩りの儀式から遠ざけては、狩りの行為と反対のことをすることになる。そのため神話に一貫性を与えるために、普段とは反対のことをするのだ



争いを防ぐための政治哲学【対称的関係】・日本が隣接する国と争わないためのヒント

2021-06-30 07:52:59 | 日記
アメリカ大陸・イリノイ州の居留地に隣接して住んでいた【マンダン】と【ヒダツァ】という2つの部族は、儀礼や神話や社会組織にいたるまで、何から何まで鏡に映したようにお互いを反転させていた

一方が赤い棒を天に差し出すなら
一方はそれを地に差す、といった反転した儀礼を行い、神話の筋でもひっくり返されている
鏡に映る像は互いによく似ているけど、左右を反転させ、まったく違うともいえる

2つの部族はこうゆう関係を築くことによってお互いの間に適切な距離を作り上げ、おかげで戦争をしないですんだ

このマンダン族とヒダツァ族の対称的な関係は、争いを防ぐための最高の【政治哲学
似ていると、争いが発生する。似ているけど左右反対でまったく似ていないという【鏡像関係をつくる】というのは、日本と隣接する国との関係を考えるための大切なヒントを与えてくれる

ショック。先住民の虐殺。。

2021-06-30 07:30:06 | 日記
アメリカ大陸の先住民の先祖は、アジアから渡ってきた。1万数千年前、シベリア北東部からマンモスを追いながら、結氷で陸続きになっていたベーリング海峡を経てアラスカへ渡った旧石器時代人は、日本列島の北部に入った旧石器時代人とほぼ同じような人たちだろう

19世紀から20世紀初頭にかけて、白人が開拓を進めた北アメリカ大陸では、先住民の虐殺や居留地への押し込めが起こる。皮肉にも、アメリカ人類学はその頃から急速に発達し、インディアンと呼ばれる研究がおおいに進んだ

🤔「現在中国がウイグルにやっていることと同じようなことを、アメリカも先住民にやっていたんだ」

先住民の社会組織・理解するには数学の手助けが必要なほど知的

2021-06-30 07:11:42 | 日記
人類の心の構造の働き
オーストラリア先住民の世界

オーストラリア先住民は旧石器時代にアフリカを出てインドへ入り、6~7万年前に東南アジア、ニューギニアを経て、オーストラリア北部に入った。DNAを調べると沖縄やアイヌの人々と遺伝的に近い。3万年前に日本列島に入った旧石器時代人とも深い関係がある

大陸中央部は多くの部族が分散し生活している
一つの部族から他の部族へテリトリーを越えていくと、慣習がガラリと変わる。まるで諸部族が一つの大きな主題を次々と変奏しているように

彼らは経済的にはとても貧しく、物質文明にほとんど関心を示さないが、社会組織に関してはおそろしく知的で、結婚制度などについても
【四分組織】や【八分組織】といった手の込んだ制度を作り上げた

★八分組織
部族全体を2つの半族とし、それぞれを4つのグループに分けて、その間に複雑な婚姻規制を作る。そうすることで交叉いとこ婚のサイクルが、矛盾なく循環できる

制度の形は部族ごと違い、組織や自然との関係を次々に変換していくことで、自分たちの部族の知的財産を他の部族と異なるように仕立てあげる

先住民は変換体系の
【細部の部品の構造】や、【全体のシステムの作動】について正確な理解を持っていた

それを観察していた西欧人は、あまりに複雑すぎてなかなか理解できない。複雑な組織がどのように作動しているかはよくわからなかった。後世の人類学者たちがそれを分析し、ようやく理解できた。そのためには【群論】という数学の手助けが必要だった

「オーストラリアの文明ほどに博識趣味と理論趣味を持つ文明はない。彼らの興味は、知的ダンディズムといった様相を呈する。ナポレオン帝政時代の官僚を想起させ、彼らの裸体の方が不似合いに思われる、、」

白人は先住民を原始人・未開人扱いしたけれど、まったく逆で、先住民の方がはるかに進んだ知識人だった