郷土教育全国協議会(郷土全協)

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『311子ども甲状腺がん裁判』「我らはなぜ甲状腺がんになったのか明らかにしたい」(1)

2022年02月03日 | 日記

1月27日、甲状腺がんを発症した6人の若者が、東京電力に対し健康被害の損害賠償請求を東京地裁に提訴しました。

 

提訴後の記者会見に現れた26歳の女性(匿名希望)は語りました。

 

「大学2年の時、甲状腺がんと告げられました。何も聞いていないのに医師は『福島原発事故とは関係ありません』と言いました。何とも言えない気持ちと母の涙が忘れられません。

 

『スクリーニングで見つけなくてもいいがんを見つけている』と言われてますが、私のがんは気管に近いから急がないと全身に回ってしまうと言われ手術しました。『甲状腺がんは予後がいい』といわれてますが、手術後は体調がすぐれませんでした。

 

がんと診断される前は、東京に出てやりたい仕事をバリバリやるキャリアウーマンにあこがれていました。大学卒業後、一番やりたかった仕事に就きましたが、体調を考慮して辞めました。今はあまり身体を動かさない事務の仕事をしています。

 

今回提訴した6人のうち、4人は再発、転移しています。行きたい大学進学をあきらめた人、学校を中途でやめた人、がんと知って雇ってもらえない人がいます。

 

今は、復興サポート事業で治療費はかかりませんが、将来再発したら、保障はあるのだろうか、就職して仕事ができるのだろうか、結婚、出産、不安は次々湧いてきます。

 

 私は、自分が甲状腺がんになったことを誰にも言えませんでした。震災当時、福島の人が避難先で、福島ナンバーを見て、放射能持ち込むな、帰れと言われたり、タイヤを傷つけられた話をよく聞きました。自分も差別されるのではないかと恐怖を感じて、隠して来ました。

 

 甲状腺がんになった時はまだ10代で、どうしていいか分かりませんでした。しかし、時が経って状況が見えてきました。社会人になりお金を稼ぐようになり、気持ちが固まりました。

 

 私たちの甲状腺がんと福島原発事故との因果関係を明らかにすること、東京電力に賠償してもらうこと、私たちの後ろには、私たちと同じ状況で苦しんでいる287人の仲間がいます。

私たち6人が声をあげることで、287人の仲間たちの勇気となり、未来を切り開けるように、少しでもこの状況を変えられるように裁判に挑んでいきます。」

 

 

時に声を詰まらせながら、しっかりと話す20代の若い女性に圧倒されました。

 

 

-Ka.M-


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