青鬼集落を後にして、今宵の宿を目指した。
そこは黒四ダムに繋がるルート上にあった。
「立山黒部アルペンルート」は長野県から富山県にまたがる3000メートル級の北アルプスを貫く観光ルートである。
長野県側からは大町市の扇沢の大きな駐車場まで車で行く。
そこがクルマでの旅は終点。
以前は、この扇沢駅は黒部ダムへ向かうトロリーバスの発着点だったが、ちょっと前から電気自動車に変更になったようだ。
この扇沢に行く道は通称「大町アルペンライン」と言われているが、元々は黒部ダム建設のための工事用道路として建設され、国鉄大糸線で鉄道輸送されてきた建設物資を大町駅から運ぶための道路だったようだ。
さて、この宿の温泉は場所柄からして当然源泉かけ流しだった。
翌朝、食堂からは雪化粧した山が真近に見えた。
付近の紅葉も進み、ちょっとひんやりする空気の澄み具合と相俟って気持ち良いひと時を過ごした。
宿を出てから、今度はこの宿付近も含めた景色を俯瞰的に眺めるために大町市街を見渡せる場所へクルマで移動した。
「鷹狩山展望台」という場所で、ここからの眺めは実に雄大なものだった。
北アルプスを背景に大町の市街地が広がっていた。
昨日、大町へ向かう際に見た北アルプスも感動的だったが、更に高い所から見た雪化粧した北アルプスはまた別の美しさがあった。
-S.S-