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心に響く禅語 その2

2009-10-05 17:56:59 | 生きる智慧

禅語 その2

*脚下照顧(きゃっかしょうこ) 

          わが身、わが心を見つめる。

文字どおり「自分の足下を良く見つめなさい」ということです。

足下を見ることは、わが身、わが心を見つめることでもあります。

足は人間の体を支える根幹です。足下がぐらつくと、安心して立

つことができません。身体が安定しないばかりでなく、心まで不安

定になってしまいます。

足下がぐらつかないよう、土台を固めるには、常にわが身の行い

を振り返ることです。

いま思っていることを振り返り、毎日使っている言葉を顧みる。

無意識のうちに他人を傷つけてしまう言葉の過ち、わだかまる恨

みや怒りなど、自分の中にあるマイナス部分を認め、反省する気

持を持つことです。禅寺の玄関にはよく「脚下照顧」と書いた看板

があります。これは「上がる前によく自分の足下を見なさい」という

意味で、脱いだ履物をきちんとそろえましたか?という注意書きで

す。しかしこの言葉は、たんに履物の脱ぎ方を注意しているわけで

はありません。「形は心の表れ」と言いますが、心が乱れていると、

何ごともきれいに整えることが難しくなるものです。玄関を見れば

その家の状態がわかるというほど

、靴の脱ぎ方ひとつにも、心のあり方が見えると言われます。

心が余裕を失いそうなときこそ、立ち止まって足下を見つめたいも

のです。

ドキッとしますが、早く玄関に行ってみて下さい。皆さんいまから

「脚下照顧」を実践してみては如何でしょうか。心が安定し余裕が出

てくること請け合いです。