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心に響く禅語 その7

2009-10-26 16:05:34 | 生きる智慧

禅語 その7  苦しみを乗り越える

*寒時寒殺闍黎(かんじは しゃりをかんさつし) 

       苦しみを受けとめる覚悟

難しい言葉ですが、闍黎(しゃり)とは僧の尊称だそうです。

「寒時寒殺闍黎 熱時熱殺闍黎」
(かんじはしゃりをかんさつし ねつじはしゃりをねつさつす)

という禅語です。

この「寒暑」は、寒さや暑さだけのことではなく、心の中の苦悩

や煩悩も私達にとっての「寒暑」です。

苦しいとき、辛いとき、悲しいとき、その悩みを避けたり、一時

逃れをするのは、寒いときに「寒い」と文句をいい、暑いときに

は「暑い」と愚痴るのと同じこと。苦しいときこそ、その悩みを避

けるのではなく、ありのままに受けとめる。つらい事柄に「なりき

る」ことによって、人は煩悩苦悩から解放されるという教えです。

辛い事をしっかり受けとめる勇気を持つことが、苦しみを乗り越

えるためには必要です。

大変難しいことですが、いろいろと悩み多いこの時世において、

これを乗り切るためには自分の現状をしっかり見て受けとめる

ことが大切なのでしょう。八正道にある「正見」(しょうけん)の意

味と同じではと私は思います。