斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

ボランティア活動基盤資料

2015年12月19日 09時13分14秒 | 講義記録
ボランティア活動基盤受講学生諸君

講義で使用する予定だった資料をこのブログで解説します。
これを読みながら、専門職ボランティアに該当する事例を調べて、レポートにまとめてください。

1.専門職ボランティアとは
きちんとした定義はなされていないが、斎藤が5年前から使用している用語。ボランティアのうち、なんらかの資格に裏付けられた活動を行う人を示す。最近では、少しずつ用語の使用例が増えてきている。たとえば、消防防災博物館茅ヶ崎市のホームページで具体例を見ることができます。

2.常時活動の専門職ボランティア
本来はこちらが本当の意味での専門職ボランティアである。他の職業をもっていたり、学生だったりしている人が、地域で資格に裏付けられた活動を行う。たとえば、水泳指導員、スポーツ指導員、スキー指導員、救急法指導員、など、自分のもつ特技を資格で裏打ちし、地域の子どもたちなどにスポーツ指導等を行う。

3.非常時活動の専門職ボランティア
非常時に必要な医療、通信、搬送などを行う。日頃から資格に裏打ちされた職業についており、非常時に本来業務からさらに拡大された業務につく。プロフェッショナルによる非常時対応といってよい。なぜ本当の意味での専門職ボランティアにならないかというと、常時活動からボランティアでやってしまったら、本来業務で給料を得る意味がなくなるため。

4.解釈のポイント
専門職ボランティアは、ボランティアであるため、基本的に無報酬である。そのため、その専門性を職業に利用している人が日頃からボランティア活動にあてることは、職業との矛盾を生じる。非常時にはプロの知見が役に立つが、ボランティアにはボランティアのノウハウがあり、日頃からボランティアになれていないと、様々なトラブルを起こすことになる。だから、常時活動の専門職ボランティアが本当の意味での専門職ボランティアといえる。

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