斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

「セブン銀行より大切なお知らせです」、懲りもせずにまた不正誘導

2015年12月05日 21時10分19秒 | 斎藤秀俊の着眼

「こんにちは!

(2015年12月1日更新)
「セブン銀行」のシステムが安全性の更新がされたため、お客様はアカウントが凍結?休眠されないように、直ちにアカウントをご認証ください。
以下のページより登録を続けてください。

https://ib.sevenbank.co.jp/IB/IB_U_CO_002/XXXXXXXXX  (XXXXX部分は省略した)

Copyright (c) Seven Bank,Ltd. All Rights Reserved.」

先日の住信SBIネット銀行に続いて、またまた不正誘導のメールが届きました。
未だに低能なレベルの日本語でメールが書かれており、てにをはの訓練を受けるところからやり直しレベルであることに全く気が付かないのか、それともそんな事重々承知で、100万人のうちの一人でもひっかかって自分のログイン・パスワードを入力させればめっけものとおもっているのか。

なお今回のメールには次のようなものが埋め込まれているので、要注意。もちろん、上のURLはクリックしないように。
kTcVVivVoWe8890491077211085471939VMiPZZUBnIYWwdVtndeKbjDxrX(途中略)YnxEIjxyIwnXRXzzjAZpawTfJhPNZvVlBYvwBkBAjxdxxNlCzUVNtnMGWnbMOQtQWRtMUBzQlMWqGsUvMfQwrUSkbEVXWKitDRwmPOVUobhYMuuIocTqXunaHMpqgGqbiwETEzSremKGGmsrJziuirPGkvQJUfjfwvlxLzDXTTSQLAJydnuucAmmqTlVSZuGdHVLkilyPduVXiviwZwIpnmAZBNLSQdkZR


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

浦島太郎的な着眼

2015年12月05日 03時35分28秒 | 斎藤秀俊の着眼
MRSに参加して、世界の流れを見てきました。浦島太郎的だといわれてしまえばそれまでですが、素直な感想です。

昨日感想を述べた、JAP 118, 215303 (2015)の論文でもそういう傾向が感じられますが、発表の中には「結果を科学として説明する論文」として発表しなければならないはずなのに「研究予算を申請するためのプロポーザル的なアイディア」が発表内容として扱われているものがあるように感じました。

こういう流れは大変危険で、最初に思いついた「プロポーザル的なアイディア」に結果がついていかないと、結果がプロポーザル的なアイディアと辻褄があうように誘導されてしまいがちです。そもそも、「研究費」至上主義的な考え方に、研究という観点での素人集団(予算配分権のある人たち)とプロとしての研究者集団が一つの坩堝を形成している点に問題があって、そういう影響を受けている(特に若い)研究者が少なからずいるということです。

会社の経営(大学の経営でもそうです)で、経営の考え方と事業の考え方の違いを理解せずにやっちゃっているのと同じです。本来の正しい事業の方向と量(正しい人の動きと解釈します)に対して、報酬が入ってくる方向と量を整える(経営)は動きが正反対なのだから、両建てでうまくやっていけるような天才的に器用な人でなければ一人でこなすのは無理なのです。有体に言えば「優れた研究者で、しかもお金儲けも上手」という人は稀ということ。それを考え方をごっちゃにしてわけのわからない集団でやってしまうし、そういう人たちが研究者に(自分自身に)「研究費」至上主義を押し付けるから変なことになる。

よくVOS塾で私はいいます。「VOS塾では、見えやすい結果として研究費がついてきます。でもVOS塾でやる議論は、来年度1年間から数年間で、自分はどのような考え方で研究を進めるのか、じっくりと考えるために行います。こういう風に、研究計画をまじめにしっかり考えて、人に聞いてもらって、本当に自分がやりたいことを見つけ出すってことを1年に一回以上やってほしい。」

そのように、しっかりと仕事に向き合う人(事業)が成長して、その人の考え方をピックアップして実行させる(経営)という組織運営でなければならないし、通常は研究のプロ(前者)と経営のプロ(後者)の両輪で進めないとならない。それがへたなことになってると、研究もそうだし、発表もおかしいことになってしまう。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする